今大会、死のグループと言われたAグループの中で1次ラウンド通過さえも危ぶまれた開催地代表「U-18東京都選抜」は、苦しみながらもグループ首位で決勝ラウンドへと駒を進め、準決勝では強豪U-18神奈川県選抜に7-5で勝利。迎えた決勝戦では、個で勝るU-18新潟県選抜を相手にチーム力で挑み、PK戦までもつれこむ大接戦を繰り広げた。結果は新潟県選抜が1-1(PK2-3)で勝利。東京都選抜は昨年に続いての準優勝となったが、その戦いぶりは見事で、試合後、悔し涙の代わりに笑顔で仲間と讃え合う選手たちの姿がとても印象的だった。
U-18東京都選抜を強いリーダーシップでまとめ上げ、八面六臂の活躍で今大会の得点王にも輝いた中村充選手(ペスカドーラ町田アスピランチ)。そして、中村選手と共にキャプテンとしてピッチ内外でチームを盛り上げ、アグレッシブなプレーで準優勝の立役者となった飯田力太選手(ファイルフォックス府中)にお話を伺った。
―準優勝おめでとうございます。まずは今のお気持ちをお聞かせください。
中村:決勝で負けたのはすごく悔しいですけど、来年、残っているメンバーの1、2年生がやってくれると思うので、そこは信じて、彼らに託したいと思います。
飯田:東京都選抜の活動が始まって1か月間でここまでやれて、すごく楽しかったです。もちろん、悔しさもありますけど、それ以上に、目標としていた「フットサルを楽しむ」ということが出来て良かったという気持の方が大きいです。ただ、2年連続準優勝となってしまったので、1、2年生には、来年優勝できるように頑張ってもらいたいです。
―準決勝、U-18神奈川県選抜戦は1次ラウンド程は苦しまずに勝利したように見えましたが。
飯田:立ち上がり早々、3分間で4点、いい形で得点できたので、自信を持って慌てずにプレーできました。失点はありましたが、常に自分たちがリードを保っている状態だったので、落ち込むこともなく、みんな自分らしいプレーが出来たんではないかと思います。
―そして、U-18新潟県選抜との決勝となったわけですが、試合前、森監督からはどういうお話があったのでしょうか。
中村:最後だから楽しんでということですね。
飯田:あとは、自分たちのプレーをしなきゃもったいないということを言われました。
中村:最後まで勝とうという気持だけは持ちながら楽しんでプレーしよう、あとはセット毎に任せる、ということでした。
―決勝戦はどちらが勝ってもおかしくない、拮抗した試合となりました。振り返ってみていかがですか?
中村:新潟は個が強いチームだったので、僕らはチーム組織でやっていかなければならなかったのに、他の誰かが守ってくれるだろうという甘えが出たので1点失点してしまったと思います。でも、その後1点返してチームの雰囲気も良くなりました。結果的に負けてしまって悔しいですけど、PKは運なので、今回は僕らの運がここまでだったのかなと最後には思いました。
飯田:序盤から押し込まれる部分が多くて何度もピンチがありましたが、集中して対応したので0-0で折り返すことが出来ました。その後、後半で失点してしまったのは自分たちの集中の切れがあったのかなと思いますが、先制されるのは想定内だったので、慌てることは無かったです。決勝は焦りはなく、とにかく楽しかったです。
―個で勝るU-18新潟県選抜に善戦できた要因は何だと思いますか?
中村:1、2年生が出ている中でもうまく3年生が引き上げてこられたのが良かったかなと思います。
飯田:相手が個で勝負してくる所を自分たちは複数でカバーできたので良かったと思います。1枚で勝てないので2枚で勝てた、やらせなかったというところがこの結果に繋がったと思います。
―お二人とも所属チーム(中村充選手はペスカドーラ町田アスピランチ、飯田力太はファイルフォックス府中)では一番年下、東京都選抜では一番年上でキャプテンということで立場が異なるわけですが、東京都選抜の活動の中で何か気を付けた点などはありますか?
飯田:2人でダブルキャプテンみたいな形で任されていたので、プレー面でもメンタル面でもチームを引っ張っていかなければならない責任を感じていました。いかにチームを盛り上げられるかということを常に考えて過ごしていました。
中村:所属チームの先輩方をお手本に、普段自分がやってもらっているものを彼らに伝えようと思ってやっていました。
―最後に今大会8得点の活躍で得点王に輝いた中村選手から一言お願いします。
中村:得点王になれたのはチームのみんなのお蔭なので、これは僕だけの表彰ではなくチームみんなの表彰だと思っています。チームのみんなに感謝したいです。
中村選手、飯田選手、ありがとうございました。これからの活躍に期待しています!U-18東京都選抜の皆さん、準優勝おめでとうございます!!