名門サッカーチームとフットサルの強豪が名を連ねる今大会で、大方の予想を覆し決勝に進出した『北海道釧路北陽高等学校』。選手たちの試合ごと大きく成長する姿、強豪相手にも怖気づくことなく果敢にチャレンジし続ける姿は他のチームや観客に驚きと感動を与えた。決勝戦でも、サッカーチームとしては格上の作陽高校と互角に渡り合い、最後まで息もつかせぬ名勝負で魅せてくれた。緊張感に包まれた試合の中でも楽しむ気持ちを忘れずに選手たちの成長を見守り続け、チームを準優勝に導いた叶内保監督、キャプテンとしてプレーの面でも精神面でもチームの支柱として戦い抜いた11番 伊藤圭汰選手、今回が高校生活最後の大会となった守護神、1番 佐藤汰地選手にお話を伺った。
北海道釧路北陽高等学校 叶内 保監督
子どもたちがよくやってくれました。成長した姿をそのままピッチの中で表現してくれたと思います。
―選手たちが一番成長したのはどういう点でしょうか?
諦めないこと、最後まで自分たちのことをやろうとする力、相手との駆け引きをしっかりと最後までやるということ、この3つが素晴らしく成長したと思います。
―今大会は釧路北陽高校にとってはどういう大会でしたか?
全員がこういう場面に来たことのない子たちですので、こういう大会の環境の中でやれたことがチームにとって大きな財産かなと思います。その中でも接戦をすべて勝ち切ってきたというということについては、相当なアドバンテージを持って帰れるのではないかと感じております。
北海道釧路北陽高等学校 11番 伊藤 圭汰選手
―準優勝という結果となりましたが、今の気持ちを教えてください。
自分が決めていればという思いがあって、すごく悔しいです。相手の作陽は本当に巧くて、その中でも自分たちは諦めないでやって同点になったけど、最後は自分のシュートが弱くて、それを取られてそのカウンターを決められたので自分に責任があるなと思いました。
―最後のご自身のシュートの場面を振り返ってもらえますか。
「ここで決めないと」と思って、ディフェンスも寄せてきたので、焦ってシュートが弱くなってキーパーに取られてしまったことを後悔しています。あそこで落ち着いてシュートを打っていれば入っていたかなと思うので、それが出来なかった自分が悔しいです。
―今回の大会について全体的にはどう思いましたか?
フットサルの全国大会ができて本当によかったなと思います。自分にとっては初めての全国大会だったので、すごく貴重な経験になりました。フットサルがもっとメジャーなスポーツになっていけばいいなと思っています。
1日2試合とか辛いスケジュールではあったんですが、全国大会をやることに意味があると思うので、そこは頑張りました。
―今後もフットサルを続ける気持ちはありますか?
はい、自分は社会人のフットサルで続けていきたいと思っています。
―キーパーの佐藤君は今大会で引退ということですが。
自分としては(全国高校サッカー)選手権まで残って最後一緒に引退したいと思っていたんですけど、それは自分の考えなので、佐藤汰地の分まで選手権では頑張りたいと思います。
北海道釧路北陽高等学校 1番 佐藤 汰地選手
やっぱりここまできたら優勝したかったんですけど、力及ばず負けてしまって本当に悔しかったです。
―最後の最後までいい試合をしてもう少しというところで得点を決められてしまいました。最後の作陽の得点シーンを振り返っていただけますか。
ディフェンスが眞中選手に抜かれて、1対1は止める...あれも止めるはずだったんですけど...。
―今大会は佐藤選手にとってどういう大会でしたか?
僕の高校生活の中では最後だったんですけど、最後にふさわしいいい大会になったと思います。