第2回全日本ユース(U-18)フットサル大会★第3位『PSTCロンドリーナ U-18』&MVPインタビュー

Fリーグの湘南ベルマーレの下部組織であるPSTCロンドリーナU-18。高校生Fリーガー、植松晃都選手を中心に、多彩なフットサル戦術を駆使して激戦区関東を勝ち抜いてきた。「Fリーグの下部組織を代表しているというプレッシャーを感じている」チームを率いる伊久間洋輔監督は準決勝の作陽戦を前に、そう、胸の内を明かしてくれた。そして、サッカーチームに勝つという使命感を持ちながら臨んだ作陽戦。残り時間3分、2-6の4点ビハインドから3点を返し、1点差にまで詰め寄った。しかし、結局、強豪サッカーチームを相手に勝利を手にすることはできなかった。「選手があと何人かいれば・・・」そんな思いが駆け巡る。3位決定戦でロンドリーナが下した相手、エスパッソ U-18も同じ問題を抱えながら満身創痍で4日間6試合を戦った。第2回全日本ユース(U-18)フットサル大会は、選手層の薄さという、多くのフットサルチームが抱える課題が浮き彫りになった大会でもあった。ロンドリーナ1

PSTCロンドリーナU-18 伊久間洋輔監督

―3位決定戦での勝利、おめでとうございます。植松君が貫録の6ゴールでしたね。

(3位決定戦で対戦したエスパッソU-18の)市川君が今日2点取ったので、植松は得点王にはなれませんでしたね。本当はもっとやって欲しいですけどね。大会中、かなりシュートを外していましたから。

ロンドリーナ4―この大会を今後にどう繋げていきたいですか?

チームとしても経験できたことが大きいので、高校生で全国に出られるということで中学生が入ってきてくれれば、上手く繋がっていくかなと思っています。

―決勝はサッカーチーム同士の対戦となりましたが。

悔しいですね。

―サッカーチームとの間で感じた差というのはありますか?

差は人数と体力だけですね。うちにもし同じくらいの子があと3人くらいいたら、多分いけるかなとは思います。(人数が多ければ)やり方も変えますし。現状の人数だと最後は調整しながらということになってしまいます。本当はそんなことしたくないんですけど、人数が少ないとそこは致し方ない部分なので。やはり人数の違いは大きいですね。フィジカルに関してはうちもかなり頑張った方だと思うんですけど、もっとやらなければいけないと思います。あとは、3年生がもっと増えて7、8人いるようになればそれなりに戦えるではないかと思います。そこはクラブの課題ですね。

―サッカー部は100人位いますから、確かにその差は大きいですね。ロンドリーナ5

いい選手を選べますからね。今回、サッカー部のポテンシャルの高い子たちを見て勉強になりましたし、そういう子が卒業してフットサル界に入らないかなということをすごく思いますね。

―その流れを作るために重要なことは何だと思われますか?

やはりFリーグのプロ化じゃないでしょうか。環境面の整備ですね。プロじゃないにしてもちゃんと生活できるということが大事なのではないかと思います。そのあたりを各チームがしっかりやっていけば、サッカー部の子がフットサルに来るということが起こってくるんじゃないでしょうか。

 大会MVP★PSTCロンドリーナ U-18  31番 植松晃都選手

―全国第3位おめでとうございます。得点王にはあと一歩というところでしたね。

得点は試合中も計算していたんですけど、あと1点で(最多得点のエスパッソU-18 市川宙選手に)追いつくというところで市川君に決められてしまって、心が折れかけました(笑)。でも得点王になるためではなくチームが勝つために点を決めていたので、最後に勝ててよかったです。

ロンドリーナ7―エスパッソの市川選手と言葉を交わしていましたが。

はい、挨拶の時に市川選手から「うまいね」という声掛けをしてもらって、自分も市川選手は速くて決めるところをちゃんと決めてきたのでそういう所が上手いなと思って、そういう話をしました。

―3位という結果についてはどうですか?

本当は1位が良かったですけど、3位決定戦で3位か4位かというのは相当差があると思うので、そこで勝てたということは良かったです。3位で胸を張って帰りたいと思います。

―今日の試合はずっとロンドリーナペースでしたね。

ここまで来たからには勝って帰らなきゃならないという気持ちだったので、最初からガンガン前プレで行きました。最初の5分で自分たちのペースにしようという作戦だったのでそれが良かったと思います。

―フットサルチームとしてこの大会を制覇しなければいけないという使命感のようなものはありましたか?

サッカーチームには負けてはいけないというのは自分たちだけでなく、フットサル界全体の思いだと思うので、負けてしまったことは本当に悔しいです。

ロンドリーナ3

―事前に対サッカーチーム対策は特別にしてきたのでしょうか?

サッカーチームはゾーンディフェンスで守ってきて前プレというのはなかなかないので、自分たちはゾーンで守るのではなく、相手が慣れていないであろう前プレを心掛けてやるようにしました。体力的にはきついんですが、前でプレスかけて前で取れたら自分たちはチャンスなので。

―しかし、準決勝は作陽に負けてしまいました。どういう点でサッカーチームに勝ち切れなかったと思いますか?

サッカーチームの方が走れるし、シュート力のパンチが全然違いました。フットサルはパスで崩すのに対してサッカーは1対1が強いので、そういう所で少し劣ってしまったり、フィジカルが足りなくて最後の一歩が出なかったりという所だと思います。あと、ゴールまで抜けたと思っても、サッカーチームには戻って来る体力があるので、そういう場面でも落ち着いてゴールを決めることができなければならないと思いました。

―この経験をこれからどのように活かしていきたいですか?

サッカーチームのディフェンスとフットサルチームのディフェンスは全然違うじゃないですか。自分たちはフットサルチームのディフェンスのために戦術を組んでいるんですけど、それがうまく効かない時にどう対応できるかという所が大事だと思います。今回はそこが足りなかったと思うので、これからは戦術に拘らずに自分たちでどんどん新しいプレーを出していけたらと思います。

ロンドリーナ2

2015年8月27日 | カテゴリー :