フットサル審判員・4種フットサルコーチ「審判員も兼ねるコーチが出来る、選手の頑張りを引き出す方法」

今回のテーマは「審判員も兼ねるコーチが出来る、選手の頑張りを引き出す方法」とさせて頂きました。

早速ですが、3種・4種のチームに関わっていらっしゃる方々、場合によっては2種のチームにもいらっしゃいますが、多くの場合コーチをしながら各種予選会やリーグ等では、帯同審判員を兼ねている方もいらっしゃると思います。

ブログ2用4ちなみに私の場合は、独身時代から審判員の活動を始め子供が出来、所属したチームの帯同審判員を行うと言う、審判員先行型とでも言うべきか、あまりケースとしては多くないと思います。

さて、このコーチをしながら審判員をするというのは幾つかの弊害があり、コーチ目線で言えば自チームの試合の前後に担当が割り振られると、チームのゲームの入りやゲーム直後の振り返りに、時間的なブランクが出来てしまうと思います。

逆に審判目線で行けば同様の割り振りが合った場合、他の指導者にチームを丸投げするか、相当前にスタートのメンバー発表をしたり、ゲームの立ち上がりにベンチ入りが間に合わなかったり、場合によっては後半には次の試合の担当の為に、席を離れると言うケースもあるかと思います。

ここで1つの論点になるのは、自チームに重きを置くか他チームのマッチに充分に備える事が出来ているのか?と言う事だと思います。

今では、試合の組み方に工夫をして自チームの試合と審判担当の試合の間に、1試合のブランクを設けたりして、だいぶ改善されるようになって来ては居ますが、もう一息と言うところでしょうか。

このような場合、ぜひ発達したコミュニティーやSNSで審判員を探して見て下さい

係っている世代の中でとかく情報も籠ってしまいがちですが、世の中には審判技術を高めたくても、なかなかその環境が無く、受け入れてくれる団体を探している方も居ます。

競技・技術と審判は両輪ですから、お互いのメリットが生まれれば素晴らしいと思います。

ここで、審判員からスタートした私が、コーチを兼ねる方々に審判員を担当する時のアドバイスです。

選手にベンチからコーチングを行う時に、ボールがタッチライン際を走っている時、ゴールラインに向かって早いボールが走っている時、それを追いかける選手に「出すな!」「あきらめるな!!」なんてコーチングをしませんか?

審判を始めてまだ浅いコーチにアドバイスを求められた時に、私は必ずブログ2用3

「選手が試合中にラインぎりぎりまで走る事をコーチが求めるならば、審判員はそのギリギリをそこまで行って見届けてあげるべきですよね」

と話させて頂いています。

コーチの時に選手に求めるならば、審判担当の時にはその努力を発揮できるように尽くす。それが、他チームの選手であっても、です。

この繰り返しが選手の頑張りを引き出せるのではないでしょうか?

コーチを担当する人だからこそ、審判の時にはそうあって欲しいと思い、今回のタイトルを設定させて頂きました。

2015年7月20日 | カテゴリー : 審判 | 投稿者 : futsalr2015

フットサル審判員・4種フットサルコーチ「なぜコーチが選手に、審判から警告をされる様な指示を出すの?」

この度、futsal Rよりコラム執筆のご依頼を頂きました、某中年のフットボーラーです。どんな因果か審判を担当したり、4種のフットサルコーチをしていますので、この関連で御縁が有り、審判の目線で皆さんに文章を書かせて頂く事となりました。

futsal Rさんからは、「審判の立場から考える少年世代のフットサル指導について」と言うテーマを仰せつかっていますが、コーチングの勉強を重ねてきた訳ではなく、むしろ審判の世界にどっぷりと浸かってしまっている私ですから、「審判員が考える、育成年代に選手に身に付けておいて欲しい、ルールに基づいたプレー」とか、審判員が考える、育成年代に身に付けてしまうと大人になってからの修正が大変な、ルール上認められないプレー」とか、そのような視点で普段審判員はどんなことを考えているのか、感じているのか書き綴りたいと思います。

このコラムも今回で終わりなのか、次回もあるのかそれすらも未定で、さらに私も正しい日本語で書けているのか分かりませんが、お暇な時に読み進めて頂ければと思います。

さて、審判員としての活動がメインで有る以上、具体的な氏名やチーム名が出せないことを先にご了承頂ければと思います。

また、私視点からの書き起こしですから、もちろん全ての審判員が同様な内容を感じている事もなく、同じように考えている訳でもないことを前提に、私が審判担当した試合や、対戦相手のコーチについて感じた事を書いて行きたいと思います。

「なぜコーチが選手に、審判から警告をされる様な指示を出すの?」

※写真はイメージです

※写真はイメージです

このタイトルだけを見ると、「そんな事あるわけないだろ?」なんて反応が聞こえて来そうですが、私がそう感じたシーンは、このような場面の時です。

Aチームが相手陣内の、Bチーム第二ペナルティーマーク付近で直接フリーキックを得た場面です。

距離感から行けば、充分に直接ゴールを狙えるシーンです。この時に、Aチームの選手がボールをセットしようとしている所に、Bチームのコーチの方が「ボールの前に立て!」と大きな声で怒鳴るようなコーチングをされました。

それを聞いたBチームの一人の選手がすかさず、ボールの前に両足をそろえて立ちはだかり、Aチームのクイックを防いだのです。お分かりになりますでしょうか?Aチームのクイックプレーをさせない様に、コーチがボールの前に立てと選手に指示したのです。

審判担当していた私は、正直「くちあんぐり」な状態でした。

なぜならば、その立ちはだかった選手の意図は何でしょうか。Aチームの選手のクイックプレーを遅らせて、蹴らせないためですよね。

私は躊躇することなく「遅延為」でその選手に対して警告を与えたのですが、果たして指導者としてはそのコーチングで良かったのでしょうか?

良くコーチングには、正解は無いと言われていますが、ルールの12条に記載されている内容を、選手に指示をする様な事があってはならないと思っています。

サッカー・フットサルで、競技レベルが上がると、一つの傾向が見えてきます。

フリーキックやキックインが顕著ですが、相手のボールによって再開される場合、先にボールに近寄って再開を遅らせる様なプレーをしなくなります。

むしろ先に、離れなければならない距離にすんなりとポジショニングを行い、GKの指示を受けたり、壁の位置や枚数の修正を行ってクイックに備えているように思えます。

確かに、大きな意味で戦術的なメリットを考えれば、相手の再開を遅らせると言う行為は、その間に仲間が守備をする時間の確保が出来、チームに対してもメリットがある行為なのかもしれません。

しかし、特に4種・3種世代では、コーチの言葉は神様の言葉と同じ。伝えられた言葉はすべて正しいと思うのではないでしょうか?

私が担当しているチームのトレーニングでの話ですが、このチームのトレーニングで「反スポ」や「ラフ」に該当する警告になるプレーを選手が行った場合、他の選手には可哀相ですがその場でトレーニングを止め、その行為を行った選手に対してその悪さを滾々と説明します。

外からみれば、その選手はトレーニング中に「晒しもの」なっている様な状況です。その選手には可哀相ですが、この「晒しもの」にする為か、殆どの場合その選手は自身のプレー内容を振りかえり、気付いてくれる事が出来ます。私のこのアプローチが正しいのかどうか分かりません。

しかし、いざ大会だ!トレーニングマッチだ!と言う時に、このようなプレーをしなくなると言う実感もあります。

選手たちは年齢を重ねるにつれて、色々なプレーを身につけ、判断スピードも速くなり、想像力豊かなプレーが出来るようになると思います。でもそれらはルールにのっとって競技した上での話であって、それを外してしまえば将来活躍する事の無い不要な技術になってしまいます。

image1育成年代にかかわるコーチは、「正しくルールを理解してそれを選手に伝えなければならない」そう言ったミッションも課せられていると考えています。

世の中にはゲーリー・リネカーの様に、20年間の現役生活で生涯1枚もカードを貰った(?)事の無い選手も居ます。教え子の中から、第二のリネカーを出しませんか?

2015年5月29日 | カテゴリー : 審判 | 投稿者 : futsalr2015