優勝:國學院久我山高校B
準優勝:FOOTBOZE FUTSAL U-18
<決勝>
國學院久我山高校B 2-2(PK2-3) FOOTBOZE FUTSAL U-18
東京都U-18フットサル冬のチャンピオンを決める『第15回東京都ユース(U-18)フットサルフェスティバル』の決勝戦は、全国高校サッカー選手権大会準優勝チームの中心メンバーを擁する國學院久我山高校Bと東京都ユース(U-18)フットサルリーグ優勝チームFOOTBOZE FUTSAL U-18の組み合わせとなった。
試合は、國學院久我山高校Bが質の高いマークとパスワークで序盤からゲームを優位に進め、2点を先取。なかなかペースが掴めないFOOTBOZE FUTSAL U-18を相手に久我山がそのまま勝利するかと思われたが、終盤にFOOTBOZEがフットサル専門チームの意地で同点に追いつき、試合は延長戦へ。多くの観客が固唾を飲んで見守る緊迫の延長戦では、互いに何度もチャンスを作るが得点には至らず。決着はPK戦へともつれこみ、結局、全員PKを成功させた國學院久我山高校Bがチャンピオンに輝いた。
サッカーの強豪チームやフットサル専門チームをその高い順応力とチームワークで撃破し、見事優勝を飾った國學院久我山高校Bのキャプテン18番 宮原直央選手(FP)、16番 野村京平選手(FP)、91番 岡田佑太選手(GK)に、フットサルをプレーして感じたこと、サッカーとの違いなどについて伺った。
―優勝おめでとうございます。まずは、大会の感想を聞かせていただけますか。
宮原:自分らはサッカー部なので、序盤はサッカーとフットサルの違いにとても苦しみましたが、試合を重ねるごとにフットサルの良さだったり独特な雰囲気を感じることができ、強い相手と戦うこともできていい経験になったと思います。
野村:フットサルクラブチームとやってみて、戦い方が独特だと感じました。普段のサッカーでは休める時間もありますが、フットサルだと切り替えも速いので、試合中ずっとアグレッシブに戦えたんじゃないかと思います。サッカーでもフットサルでもPKで勝てたので嬉しかったです。
岡田:最初はなかなかみんなフットサルに慣れることができなかったんですが、練習時間が少ししかない中でしっかりフットサルの順応できるようにやってきました。大会の入りはそれほど良くなかったですが、試合を重ねるごとにチームのみんながサッカーでやっていることをフットサルに活かしたり、今回フットサルで新たに学んだことを勝ち上がるにつれてやれるようになったと思います。
―ご自身のプレーに関して、良かった点と悪かった点を教えてください。
宮原:ボールがサッカーより質量があったので、キックに関しては慣れるまでは苦しみました。でも、ポジションや流動性に関しては試合中よくできていたと思います。
野村:フットサルで結構入りやすいパターンが、サイドから中に入れて中の人が合わせるという形だと思うんですけど、それを自分も上手くやれるようになったと思います。準決勝の町田JFC戦でも自分が中に入れてアシストできたというのが良かったです。悪かった点は、決勝で、ボールがアウトしてからのボールインの時に焦ってパスを出してパスミスから失点に繋がったところです。今後フットサルをやるなら、そういう所を改善していきたいと思います。
岡田:サッカーと違ってゴールは小さいですがシュートが来る距離もかなり近くて、サッカーでシュートを受ける感覚とは全然違いましたが、そんな中でもサッカーでいつもやっているように1対1での対応をしっかりできて、近いシュートを何本か止められたのは良かったです。でも、フットサルは5人という少ない人数でキーパーも上がる時があるので、自分ももう少し足元の技術を磨いていかないといけないかなと思いました。
―印象に残ったチーム、選手を教えてください。
宮原:フットサルをやっているチームだと足元の技術だけでなく、突破とパスを上手く使い分けてくるので、そういうところでは決勝でやったフットボウズさんは上手かったと思います。自分らは仕掛けるタイミングをまだまだ掴めていないかなと思いました。
野村:フットサルクラブチームは連動性、一体感があって、チームで決まっていることを選手たちがやっている所がすごいなと思いました。
岡田:決勝のフットボウズのキーパーがすごいと思いました。決勝で第2PKを止められたましたが、その時もあの近い距離で最後までボールから目を離さずにやっていたし、試合中のプレーも学びたい部分が多くあって、いい刺激になりました。
―準決勝は強豪サッカーチームの選手が集まる町田JFCとの試合でしたが、サッカーチームとフットサルで勝負するというのはどんな感じでしたか?
宮原:町田JFCさんは何人か知り合いがいたのでやり辛い部分はありました。フットサルは狭いスペースで戦術を駆使するなど頭の良さが出て来ると思うのですが、町田JFCさんにはその部分が長けていて上手く守っていたなというのは感じました。でも、その状況でも逆転できたというのはサッカーでもフットサルでも大事なことだと思います。
野村:町田JFCさんはドリブルを磨いているチームなのでドリブルでゴリゴリ来られたんですが、普段のフットワークを活かして上手く対応するというのを自分は心掛けていて、準決勝でも自分としてはやられなかったと思っているので、これからもまたフットワークを磨いていきたいです。
岡田:試合を後ろから観ていて一番分かったのは、個人の技量がすごく活かされてくるのがフットサルなんだなということです。
―強豪サッカーチームの選手が集まっている町田JFCとフットサル専門チームのFOOTBOZE、やりやすかったのはどちらのチームですか?
宮原:両方とも苦しい試合になりましたが、フットサルの独特な雰囲気が出ているのはフットボウズさんでした。1点入った時の盛り上がり方だったり、時間の使い方、交代の仕方がサッカーと全然と違う感じがあって、1点取られた時に飲み込まれたと思いますし、そういう所がフットサルチーム独特の強さであるのかなと思います。
野村:どちらも強くて苦戦したんですが、どちらかと言うとフットボウズさんの方がやり辛さはありました。フットボウズさんはマンマークが本当に上手くて、自分が出してワンツーを受けようとしてもブロックされたりして上手く侵入できないというのを感じて、攻撃するのが大変でした。
岡田:自分ももちろんどちらも強く感じたんですが、フットボウズの方が手強かったですね。フットサル専門チームだけあって戦術を深く理解していますし、やりたいプレーをしている、やろうとしていることが明確だと感じました。
―そのFOOTBOZEとの決勝前には何か特別な対策をしたのでしょうか?
宮原:準決勝でフットボウズに負けた久我山Aから、「ゾーンディフェンスをやって失点を食らった」と聞いたので、自分たちはいつも通りマンマークという形を取って、リスクをしっかり管理して、後ろはしっかり一人必ず残してというのをやっていました。久我山Aからその情報を得た以外は特に対策はせず、あとは自分たちのスタイルを大事にしてやっていました。
―マンマークという話がありましたが、それはサッカーのやり方を応用したということですか?
宮原:フットサルは流動性があるのでマンマークをやっていてもついていけない場合も出てきましたが、そういう部分はサッカーの時と同様に声をかけて受け渡しをしました。結果、2失点はしましたが、決してやられ過ぎてはいなかったかなと思います。
―最後に、進路について教えて下さい。今後もサッカーを続けて行かれる予定ですか?
宮原:はい、大学でサッカーを続けていきます。高校でも文武両道でやってきたので、それを貫いて、大学でも勉強とサッカーを上手く両立させていきたいと思います。
野村:同じく勉強も頑張っていきながら、サッカーでは1年でも早くスタメンで出て活躍できるように頑張っていきたいです。
岡田:自分は高校サッカーでは試合に出る機会が少なかったので、大学では、今までやってきたことを活かしつつも新しいサッカーに触れることでしっかり成長していきたいと思います。