フットサル進路ナビ『ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB』編

中学生、高校生に「フットサルの進路」を知ってもらうため、futsal Rが進路先チームを訪問し、高校を卒業したばかりのフットサル選手にお話を伺っていきます。
インタビュー第2弾は、ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB(ゾット早稲田フットサルクラブ)トップチームに所属する高瀬剛選手。高校時代は東京成徳大学高校フットサル部に所属し、都選抜でも活躍した高瀬選手に、進路先としてZOTTを選んだ理由、フットサルに対する想いなどを語っていただきました。高瀬選手のフットサルライフを知ることで、進むべき道が見えてくるかもしれません。

NO.7 高瀬 剛選手インタビュー

【経歴】
高瀬 剛(たかせ ごう)
■生年月日 1998年5月18日
■サッカー歴:クリアージュFCロッキー(小学5・6年生)→クリアージュフットボールクラブ(中学1~3年生)
■フットサル歴:ブエナスエルテ(小学1~4年生)→東京成徳大学高校フットサル部(高校1年~3年)
■選抜歴:2014年度・2015年度・2016年度U-18東京都選抜
■大学:学習院大学法学部法学科

高瀬剛選手紹介ページ   


――今日は、フットサルとの出会いから現在の活躍までお話を伺いたいと思います。まず初めに、高瀬選手が東京成徳大学高校フットサル部に入部したきっかけを教えていただけますでしょうか。

中学の時に所属していたクリアージュフットボールクラブにはユースがなかったので、中学卒業後はどこか別のチームに入らなければならない状況で、初めはサッカーのクラブチームを探していました。そして、横河武蔵野FC(現東京武蔵野シティFC)のセレクションに受かったんですが、周りの上手い選手たちを見て、チームのレベルに付いていけていないのではと思い込み、劣等感を感じて辞めてしまったんです。今考えれば、メンタルが弱かったなと思います・・・
それから高校1年になって半年くらいはボールを蹴っていなかったんですが、そんな時に、(東京成徳大学高校中高一貫部で)中学2年の時の担任だった和田先生がフットサル部に誘ってくださって、練習に行ってみたら楽しかったので入部しました。

東京成徳大学高校フットサル部時代

――東京成徳大学高校フットサル部での活動を振り返ってみていかがですか。

僕がサッカー経験者ということで先輩たちも初めから歓迎してくれましたし、必要としてくれたので、とてもやりやすかったです。
顧問の福岡先生、和田先生、(外部指導の)RADフットサルプロジェクトの高橋健介さん、鳥丸太作さんなどいろいろな方に指導していただき、フットサルの基本や面白さを学ぶことができましたし、フットサル以外の部分でも成長することができたと思います。成徳のフットサル部に入部して本当に良かったです。

――東京成徳大学高校フットサル部の活動の中で一番印象に残っていることを教えて下さい。

僕が2年生の時、全日本ユース(U-18)フットサル大会東京都大会の決勝でフットボウズに敗れたことです。前年度チャンピオンの関東第一高校を破っての決勝進出だったので、勢いに乗ってそのままいけると思っていたところでの敗戦でした。とても悔しかったですね。でも、チームが一丸となって戦って、そこまで行けたことは良かったと思います。

――U-18東京都選抜について伺います。高瀬選手は高校1年生の時から3年間、東京都選抜に選ばれて、ユースフットサル選抜トーナメントに出場しましたが、振り返ってみていかがですか。

1年生の時は、(成徳ではいろいろなポジションをやっていたのに対して)都選抜ではピヴォしかやらなかったので、集中的に一つのポジションを究められたいう点では都選抜の活動の意味は大きかったと思います。当時はフットサルのことをよく分かっていなかったんですが、先輩たちが「気にせず好きなようにやればいい」と言ってくれて有難かったですし、とても楽しかったです。
2年生の時は、悔しさの残る大会になりました。充くん(ペスカドーラ町田アスピランチ・Fリーグ特別指定の中村充選手)が大活躍をする一方で、僕は1点しか決められず、不甲斐ない結果に終わりました。セレクション無しで都選抜に選ばれたということもあり、驕っていた部分があったのかもしれません。
3年生の時は、自分が一番上の学年なので、チームの中心となって、どんな状況でも焦らずプレーするように努めました。自分がフットサルを始めてから学んできたことを全部出せた大会かなと思います。

2016年度U-18フットサル東京都選抜(高瀬選手は後列左から3番目)

――高瀬選手は3年生の冬に、バルセロナで開催されたワールドフットサルカップにBardral/RAD U18(フベニール)のメンバーとして参加されましたが、大会で感じたこと、学んだことなど教えていただけますでしょうか。

個人的には、結構悔しかったです。タイミング的に大学の進路のこともあり、フットサルに関して準備不足のままスペインに行ってしまったので、試合にあまり出られず、出てもベストパフォーマンスを発揮することができませんでした。
でも、同じチームにU-20の日本代表候補が4人いたので、刺激を受けました。岡部(フットボウズ・フットサル→府中アスレティックFCサテライト・Fリーグ特別指定の岡部直樹選手)は同じピヴォのポジションだったので見本にしましたし、健太郎くん(多摩大学フットサル部/Fリーグ・バルドラール浦安特別指定の石田健太郎選手)のプレーもとても参考になりました。
あと、颯太(多摩大学フットサル部の南雲颯太選手)が本当に上手かったですね。高校時代からフットボウズで一番上手い選手だと思っていたんですが、この大会でも、全体的にプレーの平均値が高くて、身体の使い方など自分を分かってプレーしているという印象がありました。他にも、今ではブラジルのインテリでやっているシュウ(RAD FC NAGASAKI→インテリの中嶋脩太郎選手)とかレベルの高い選手たちが集まっていて、本当に勉強になりました。
プレー以外でも、同部屋になった選手たちの生活を見て、意識の違いを感じました。特にヒデ(フットボウズ・フットサル→バルドラール浦安セグンドの二宮秀文選手)とかタクイ(SWHの菅沼匠伊選手)のストレッチ、身体のケアを見て、フットサルを念頭に置いて生活しているなと思いましたし、自分もそういうことをしていかないと上のカテゴリーでは通用しないのかもしれないという意識を持つきっかけになりました。生活を共にすることで、普段見られないところを見られたというのは大きかったですね。

――ZOTTの高瀬選手の紹介文の中に「対戦してこいつハンパねぇと思った選手⇒U-18コリンチャンスの選手達」とありましたが、どのあたりがハンパなかったですか?

コリンチャンスの選手たちは、自分のトップスピードの中でも一つ一つの動作が全くブレないのがすごいなと思いました。そして何より、危機感を持ってフットサルをしているなと感じました。向こうはプロでやっていて生活がかかっているので、そこは大きな差があると思いました。コリンチャンスは、(決勝の対戦相手)バルサと比べても、勝利にかけるチーム全体の気迫が別格だと思いました。

ZOTT WASEDAトップチーム期待の新人、高瀬剛選手。

――さて、ここからは、現在所属しているZOTTについて伺っていきたいと思います。まず、ZOTTに加入した経緯を伺えますでしょうか。

まず初めに、高1か高2の時に関東リーグの試合を観戦に行って、ZOTTというチームを知りました。そして、高3になって、卒業後にどこに行こうか考え始めた時に、都選抜で知り合った駿一(ZOTT WASEDA RAIZの木村駿一選手)からZOTT(という選択肢)もあるという話をされて、再度、全日本フットサル選手権大会東京大会のZOTTの試合を観に行きました。その時、ZOTTのアップから見ていたんですが、そのアップの盛り上げ方、雰囲気が僕が中学の時に所属していたサッカーチームと似ていて、いいなと思いました。その後、駿一がZOTTのセレクション情報を教えてくれたので参加したという流れです。
自分としてはセレクションの出来はそれほど良くなかった気がしたので、トップは厳しいかなと思っていたんですが、結果的には合格することができました。

――他のチームからの誘いもある中、最終的にZOTTへ入団することを決めた理由は何でしょうか?

セレクション後、潤さん(ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB代表兼監督の清野潤氏)と話をした時に熱い言葉をいただいて、「まだ練習参加もしていないのに、こんなに熱意を持って接してくれる大人がいるんだ」と思ったのが決め手です。

――清野さんからは、どんな言葉があったのですか?

「お前は3年後には絶対いい選手になれるポテンシャルを持っている。お前も今後、ZOTTを引っ張っていく一人として入って欲しい」と言っていただきました。

武器は左右威力が変わらないシュート

――ZOTTに入団して半年ほど経ちますが、新たなカテゴリーで練習・試合を経験していかがですか?ユース年代との違いを感じることはありますか?

フィジカル、球際にかける気持ちが全然違いますし、ユース年代に僕が通用していた部分がことごとく通じないですね。ユース年代だと誤魔化せたミスが、今は致命的なミスになってすぐに失点に繋がりますし...本当に根本的な差を感じています。

――ZOTTの皆さんのプレーを観てどう思いますか?目標としている選手はいますか?

全てにおいて自分より上手い選手たちばかりですが、キャプテンのじゅんぺーさん(ZOTT NO.4荒木淳選手)やヒロキくん(ZOTT NO.19雪島洋樹選手)のプレーは巧くて、ここ一番で力を出せる選手なので、目標にしています。

――ZOTTの魅力はどんなところだと思いますか?

フットサルだけでなくメンバーで一緒に何かをすることが楽しいですし、家族のような関係性を築いていけるところが魅力だと思います。
ZOTTは、もちろん勝つことも大事にしていますが、それだけではなくて、フットサルを純粋に楽しめる環境があると思います。

――高瀬選手にとってフットサルの魅力とは?

スピーディで常に考えてプレーするところです。それと、コートが小さくて人数が少ないので、サッカーよりも、自分たちのプレーをデザインしやすいところが魅力だと思います。

――自分の強みは何だと思いますか?

潤さんにも入団当時から言われているんですが、自分の強みはシュートだと思います。左右、同じくらいのキックが蹴れるので、そこは活かしていきたいです。

――これからどんなところを向上させていきたいですか?

技術的な部分は全体的に向上させていきたいですが、一番向上させたいのは、ZOTTで一番大事にしている「戦う姿勢」とか、「応援してくださっている方々への感謝の気持ち」など、意識の部分です。

――これからどんなフットサル人生を歩んでいきたいですか?

ZOTTで長くやっていきたいと思っています。そして、チームの目標である、関東リーグ1部優勝と地域チャンピオンズリーグ優勝を全力で目指して、達成したいです。

――高校フットサル部に所属している選手に、やっておいた方がいいこと、進路選択などについてアドバイスをお願いします。

今できることを常に全力でやることが結果的に将来の選択肢を広げることに繋がると思うので、どんなに嫌なことがあっても必ずやり切った方がいいと思います。今できることを大事にしてください。

『ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB』(関東フットサルリーグ1部所属)

DATA

練習日:週3日(火・水、土日どちらか練習or試合)※平日の練習時間は21:00~23:00の場合が多いです。

練習会場:板橋区内体育館、和光市内体育館、MFP味スタ他

試合:SuperSports XEBIO 関東フットサルリーグ1部(2017年度は年間16試合)、SuperSports XEBIO F地域チャンピオンズリーグ 、全日本フットサル選手権大会など

年齢(人数):19歳(1)、21歳(1)、24歳(2)、25歳(1)、28歳(1)、32歳(1)、33歳(5)、35歳(1)、36歳(3)、37歳(1)

セレクション:例年、3~4月にトップチームRAIZ(セカンドチーム/東京都フットサルリーグ1部)合同で行うことが多いです。

ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB公式サイト

※データは全て2017年10月16日時点のものです

2017年10月16日 | カテゴリー :