MFP関東U-12フットサルプレリーグ2017優勝『FCクレセール』インタビュー

期日:2017年11月19日~2018年3月3日 / 会場:ミズノフットサルプラザ調布・味の素スタジアム
主催:futsal R / 協力:ミズノフットサルプラザ


2017年11月に開幕した、『MFP関東U-12フットサルプレリーグ2017』は、FCクレセールの優勝で幕を閉じました。

リーグ所属チームの中で唯一、神奈川県(厚木市)から参戦したFCクレセールは、フットサル戦術を意識しながら個々の特長を存分に活かしたチームで、選手たちのゴール前での1vs1の強さ、決定力はリーグチャンピオンに相応しいものでした。

サッカーの活動の他にフットサルにも積極的に取り組んでいるFCクレセール 入倉広太郎監督に、リーグに参加した理由やクラブの育成方針などを伺うと共に、リーグ優秀選手に選出された檜森選手と若松選手、得点王に輝いた山村選手に、優勝の喜びや将来の夢などを伺いました。

優勝『FCクレセール』

入倉 広太郎監督

――優勝おめでとうございます!まずは、プレリーグを振り返っての感想をお伺いできますでしょうか。

ありがとうございます!
フットサルを日頃から練習してきている素晴らしいチームが多くて沢山勉強になりました!

――勝因は何だと思われますか?

今年度からミニサッカーからフットサルへの変化を意識して練習してきました。フットサルに慣れて知識がついたことが1番の勝因だと思っています。
フットサルへの変化をテーマにやっていくなかで自分だけの指導では限界がありましたが、そこでOBが練習相手になってくれたり、若い素晴らしい指導者達の高溝たつき(アグレミーナ)、寺田かず(元早稲田U)、高溝れいま(ベルマーレ)、山本ゆうし(東京農業大学)など色々な方からの指導とアドバイスのお陰です!

――今回、MFP関東U-12フットサルプレリーグに参加してくださった理由を教えてください。

フットサルの試合を沢山経験したかったし、リーグ戦で自分達の実力と成長を確認できると思ったからです。

――サッカーの活動をされている中で、フットサルにも取り組んでいる理由、目的を教えていただけますでしょうか。

サッカーチームですがフットサルクラスを別で活動してます!フットサルでたくさんボールを触れるので取り組んでいます!

――サッカー、そしてフットサルの練習では、どういうところに重点を置いて練習を行っていますか?

判断スピード、攻守の切り替えを意識して取り組んでます!

――フットサルのトレーニングがサッカーに活きていると感じるのは、どのような時でしょうか。

攻守の切り替えが早くなったり、OFFの動きでの駆け引きが上手くなっていると実感しています!

――フットサルでの目標を教えていただけますでしょうか。

神奈川県チャンピオンになってバーモントカップ全国大会出場!そして日本一です。

――最後に、FCクレセールの育成方針、どういう選手を育てていきたいかをお聞かせいただけますでしょうか。

来年度よりフットサルクラスは名称変更してCOBRANZA FUTSAL SCHOOLに変更しますが、負けず嫌いな人間育成をしていきたいです。ここでしか出来ない経験を沢山させてあげたいです。

檜森 勇汰選手(優秀選手)・若松 昊良選手(優秀選手)・山村 龍哉選手(得点王)インタビュー

――優勝が決まった時の気持ちをお聞かせください。

檜森:やったー!という気持ちでした。
若松:最初はすごく嬉しかったけれど2点の失点が少し悔しかったです。
山村:小学生で参加できる大会は残り2つだったので、その内の1つであるこの大会で優勝できたのは、すごく嬉しかったです。

――11月からのリーグ戦を振り返ってみていかがですか。

檜森:楽しかったです。ただ、2日目に体調不良で出られなかったのは残念でした。
若松:いろんなチームと戦って、フットサルがうまくなったと思います。フットサルが楽しくて、もっと好きになりました。
山村:すごく上手いチームも沢山あって、緊迫した試合もありましたが、自分の力を発揮できたので楽しかったです。

――フットサルを始めたきっかけを教えてください。

檜森:サッカーチームで、フットサルのチームができたのでやってみたいと思いました。
若松:友達に、誘われたからです。
山村:足元の技術をみがいたり、狭い所での判断を身につけたくて始めました。

――サッカーとフットサルでは、どのようなところに違いを感じますか?

檜森:横の動きが多くて、チームワークがとても必要だと思いました。
若松:フットサルでは攻守の切り替わりが早く、サッカーは30秒間では点を取りづらいけど、フットサルでは30秒でたくさんのチャンスがあります。
山村:コートが狭いので、すばやい判断と細かいタッチです。

――フットサルをやっていて楽しいと思うところを教えてください。

檜森:パスが繋がって、ゴールが決まった時です。
若松:シュートを決める瞬間です。
山村:サッカーより点が入りやすく、ゴールが多くうばえる所です。

――憧れのサッカー選手、フットサル選手を教えてください。

檜森:高溝たつき選手です。
若松:ネイマール選手と高溝れいま選手です。
山村:サッカーではネイマール選手、フットサルでは高溝たつき選手です。

――将来の夢を教えてください。

檜森:一級建築士です。
若松:プロサッカー選手!
山村:プロサッカー選手です。

 

入倉監督、選手の皆さん、ありがとうございました!
FCクレセールの皆さん、優勝おめでとうございます!!

2018年3月11日 | カテゴリー :

MFP関東U-10フットサルリーグ2017優勝『府中アスレティックFC U-10』インタビュー

期日:2017年6月11日~2018年2月18日 / 会場:ミズノフットサルプラザ調布
主催:futsal R / 協力:ミズノフットサルプラザ調布


2017年6月に、“フットサルの真剣勝負を日常に”をテーマとして開幕した『MFP関東U-10フットサルリーグ2017』は、府中アスレティックFC U-10の優勝で幕を閉じました。

華麗なパスワークから次々とゴールを生み出し、リーグチャンピオンに輝いた『府中アスレティックFC U-10』。その戦いぶりは見事で、小学4年生ながら確かなフットボール・インテリジェンスを身に付けた選手たちのプレーは、優勝するに相応しいものでした。

futsal Rでは、府中アスレティックFCトップチームの監督であり、今回の優勝メンバーが所属するU-10選抜クラスの指導も行っている谷本俊介監督に、リーグに参加しての感想やクラブの育成方針などを伺いました。また、チームの攻守の要として活躍し、リーグ優秀選手に選出された岡本選手と村野選手、7試合で32得点という驚異的な記録で得点王に輝いた田島選手に、優勝の喜びや将来の夢などを伺いました。

優勝『府中アスレティックFC U-10』

谷本俊介監督インタビュー

――優勝おめでとうございます!まずは、1年間のリーグを振り返っての感想をお伺いできますでしょうか。

子供達と一緒に年間通じてフットサルの試合をたくさん経験できて良かったなというのが、まず最初の思いです。そう言った思いをさせてもらえた、大会主催者のfutsal R様、大会スポンサーのMFP様、そして他対戦チームの方々には感謝しています。
またどんなことでも一番になれることは、嬉しいことで。優勝という経験をしたことでフットサルでの楽しい、良い思い出を子どもたちに作れたことが個人的には一番良かったと思います。

――勝因は何だと思われますか?

勝因は子供達の気持ちの強さだと思います。
自分が普段所属しているサッカーの少年団の練習を休んだりしてでも、このリーグ戦に参加しようと調整してくれる子がたくさんいました。
そうした「フットサルをしたい」、「試合をしたい」という意思を持ってくれていなければ、リーグ戦への参加も試合も成り立たなかったでしょう。
皆が試合に集まるといった行動は、気持ちの表れであり、まずはそれがあった上で「勝ちたい」、「良いプレーをしたい」と頑張った子供達の素晴らしいプレーが最終的な結果に繋がったと思います。

――今季、MFP関東U-10フットサルリーグに参加してくださった理由を教えてください。

理由は3つで「フットサルの試合」「優勝を目指す真剣勝負」「通年の積み重ねが大事になるリーグ戦」。
これらを子供達に経験させてあげたかったからです。

――今回の優勝メンバーは、府中アスレティックFCジュニアフットボールスクールの中のU-10選抜クラスに在籍しているということですが、この選抜クラスの目的を教えていただけますでしょうか。

選抜クラスの一番の目的は、フットサルに真剣に取り組む場の提供です。
トップチームの監督である私が直接指導することで、フットサルで上を目指したいというモチベーションに繋がります。そこからジュニアユース、ユースと上へ駆け上がって、一人でもそこからトップチームの選手になってもらえるのが理想です。さらにはフットサル日本代表になってもらえたら最高です。ただし、その子達がサッカーの道を選んだとしても、そのフットサルの経験が成長に活かされればそれもまた良い事だと思っています。

――選抜クラスでは、どういうところに重点を置いて練習を行っていますか?

まずはたくさんプレーさせる(ボールに触る)事を大事にしています。
フットサルはピッチに出ている選手全員が攻撃、守備の両方に関わる機会と単純にボールに触れる機会がサッカーに比べて非常に多いので、そう言った経験をたくさんさせられるように考えています。例えばその工夫としては「休憩時間をなるべく短くすること」、「ポジションを固定しないこと」など。
またフットサルは状況変化がおこりやすい部分も特徴なので「メニューやルール変更を積極的に行っていくこと」も強く意識しています。

―子どもたちがFリーグ観戦をしたりトップチームの選手と交流したりする機会はありますか?

ホームゲームを見にきてくれることはもちろんですが、夏休みや冬休みの期間は練習を直接見に来たり、練習後に一緒にゲームをしたりして交流をはかっています。
後、ホームゲームの後の次週の子供達のスクールでの練習時には試合の感想を聞くようにしています。逆に、子供達から「こないだのアウェイの試合は4-3で勝ったよね?」などと聞いてきれくれます。

――Fリーグクラブのトップチームの監督が小学生の選抜クラスもみているというのは、子どもたちにとってメリットが大きいかと思います。逆に、監督にとって、小学生を教えることのメリットがありましたら教えてください。

子供達は大人以上に感情豊かなので、その感情を読みとり、上手にコントロールしてあげなければいけない部分について非常に勉強になります。
また普段、トップチームでは試せないような新しいメニューを子供達と一緒に挑戦できるのもとてもためになっています。そこでうまくできれば、トップチームでもそのメニューを採用したりします。子供は正直なので、メニューが変であればつまらなさそうにしますから(笑)。彼らが私にとってはとても良い指標になってくれています。

――最後に、府中アスレティックFCの育成方針、どういう選手を育てていきたいかをお聞かせいただけますでしょうか。

スクール全体としての育成方針は4つが掲げられています。
①「コミュニケーションを大事にする。」②「協調性、責任感を大事にする。」③「チャレンジする気持ちを大事にする」④「基本技術の習得を大事にします。」
これ以外のところで特に選抜クラスで強調しているのは3つで「フットサルを楽しむ」「常に全力で取り組む」「仲間を大切にする」ということです。その中で技術的にも精神的にも個性があって、あたま(あるく、たのしく、まえ向きに)を上手に使える選手を育てたいと考えています。

岡本龍翔選手(優秀選手)・村野朱理選手(優秀選手)・田島遼太郎選手(得点王)インタビュー

――優勝おめでとうございます!まずは、今の気持ちを聞かせてください。

岡本:嬉しいの一言です。
村野:僕は剥離骨折をしていて出れない試合もあったけど、仲間が勝ち続けてくれたので、優勝が決まった時はみんなで勝ち取った優勝だと思いました。
田島:他があって優勝が決まった最後の試合に間に合わなかったけど、後から来て、みんなから優勝したと聞いて、やったぁと思いました。

――1年間リーグ戦を戦ってみての感想をお願いします。

岡本:色々なチームと試合が出来て楽しかったです。来年もまた優勝出来るよう頑張りたいです。
村野:FCアンビシオンF戦は前期は同点で後期は不戦敗だったので、全部勝って全勝優勝したかったです。
田島:フットサルは得点がたくさん決められるし、試合が盛り上がるし、とても楽しいです。もっとたくさん試合したいです。

――皆さんはサッカーもやっているそうですが、経歴を教えていただけますか。

岡本:サッカーは5歳からなので5年ぐらいやっています。
村野:幼稚園年長から小柳小まむし坂SCに入っています。
田島:サッカーは幼稚園年中くらいから始めました。最近インテルアカデミーU-10に入りました。

――フットサルを始めたきっかけを教えてください。

岡本:3年生の時に府中アスレティックFCスクールのセレクションを受けたのがきっかけです。
村野:ドリブルと判断の速さが身につくと思って始めました。
田島:海外サッカーのトップ選手の人はフットサルをやってる人が多いからフットサルもやってみようと、お父さんから言われて始めました。

―― フットサルをやっていて楽しいと思うところを教えてください。

岡本:サッカーと違い、ボールを触る機会が多くて誰でもゴールを狙えるところです。あと、展開の速いところも楽しいです。
村野:展開が速いのでいっぱい点が入る所や、サッカーと違って4秒ルールとかがあるので楽しいです。
田島:得点がたくさんとれるところです。あと、サッカーよりチャンスとピンチがたくさんあるので、たくさんプレーできて楽しいです。

――憧れの選手を教えてください。

岡本:府中アスレティックFC  皆本 晃選手です。
村野:フットサルでは府中アスレティックFCの皆本選手と渡邊選手!サッカーではルカ・モドリッチ選手!
田島:メッシ、ネイマール、ルイス・スアレス、イニエスタ、シャビ、パウリーニョ、コウチーニョ、ジェズス、ロナウジーニョです。

――将来の夢を教えてください。

岡本:サッカー選手になりたいです。
村野:ドリブル・判断の速いプロの選手になりたいです。
田島:サッカープロ選手になって海外で活躍したいです。そして日本代表になりたいです。そしてワールドカップで優勝するのが夢です。フットサルプロ選手で日本代表にもなりたいです。でも、どっちも試合は疲れるので一緒には出来ません。

谷本監督、選手の皆さん、ありがとうございました!
府中アスレティックFC U-10の皆さん、優勝おめでとうございます!!

フットサル進路ナビ『フウガドールすみだバッファローズ』編

中学生、高校生に「フットサルの進路」を知ってもらうため、futsal Rが進路先チームを訪問し、将来を嘱望されている10代のフットサル選手にお話を伺っていきます。
インタビュー第4弾では、フウガドールすみだバッファローズに所属する3選手に、進路先としてフウガドールすみだを選んだ理由やフットサルに対する想いなどを語っていただきました。
彼らのフットサルライフを知ることで、進むべき道が見えてくるかもしれません。 

NO.32 村上拓也選手 ・ NO.36 中田秀人選手 ・ NO.37 平井雅大選手インタビュー

【経歴】
中田 秀人(なかだ しゅうと)
※Fリーグ特別指定登録選手
■生年月日: 1998年3月25日
■サッカー歴: 六浦毎日サッカースクール→武相中学サッカー部
■フットサル歴:武相高校フットサル部→Y.S.C.C.フットサル
■選抜歴:横浜市金沢区選抜(サッカー・小学生)、神奈川県U-18フットサル選抜
■受賞歴: 神奈川県ユース(U-18)フットサルリーグ得点王、夏の高校生フットサル大会MVP
■大学:東洋大学法学部法律学科

 村上 拓也(むらかみ たくや)
■生年月日: 1999年2月24日
■サッカー歴: FOOTBOZE FOOTBALL(小学生)
■フットサル歴: FOOTBOZE FUTSAL U-12→FOOTBOZE FUTSAL U-15→FOOTBOZE FUTSAL U-18
■選抜歴:U-15フットサル東京都選抜(キャプテン)、U-18フットサル東京都選抜
■受賞歴:東京都ユース(U-15)フットサルリーグ1部リーグMVP・得点王(中学3年)
■大学:桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部スポーツ教育学科

 平井 雅大(ひらい まさひろ)
■生年月日: 1998年5月7日
■サッカー歴:上鷺宮少年サッカークラブ(KFC)→FC.KASUKABE→明秀学園日立高校サッカー部
■フットサル歴:中野FC Soleil U18→フウガドールすみだバッファローズ
■選抜歴:茨城県北選抜(サッカー・高校生)、茨城県トレセン選抜(サッカー・高校生)、U-18フットサル東京都選抜B
■大学:武蔵野大学グローバル学部グローバルコミュニケーション学科


――今日は、フットサルとの出会いから現在の活躍までお話を伺いたいと思います。まずは、Fリーグ特別指定選手でもある中田秀人選手に伺います。中田選手は中高一貫校の武相中学校・高校出身ですが、中学ではサッカー部に所属していたそうですね。なぜ高校ではフットサル部に入ろうと思ったのでしょうか。

中田:最初は高校サッカーをやるつもりで武相(中学)に入ったんですが、サッカー部の先輩が高校ではフットサル部に入ったので、僕も誘われて練習参加してみたら、めちゃくちゃ面白かったんです。それで、高校ではフットサルをやってみようと思いました。

――武相高校フットサル部の活動を振り返ってみて、いかがですか。
中田:武相フットサル部はフットサル未経験で入部してくる生徒が多いので、半年くらいかけて基礎をしっかりと教えてもらいました。顧問の大友先生は「自分の良いところを出しなさい」とよく言ってくださいましたし、「自分たちで考えながら」というのを第一にしてくださったので、チームメイトといろいろコミュニケーションを取って考えながらやったのが良かったと思います。ボールを蹴る時間をたくさん作ってもらったり、Fリーグ観戦の機会をもらったりしながら主体的に活動させてもらえたので、それが自分の中ではとても良かったですし、成長できたと思います。

――それからY.S.C.C.フットサルに加入されたわけですが、そのきっかけを教えていただけますか。
中田:高2の神奈川県ユース(U-18)フットサルリーグで得点王になった時に、Y.S.C.C.の方が見に来てくださって、やってみないかと声をかけていただいたのがきっかけです。それで、高3から練習に参加するようになって、高3の秋には武相からY.S.C.C.に登録を移して、卒業までは神奈川県フットサルリーグでプレーさせてもらいました。

――そして高校卒業後はフウガドールすみだバッファローズに入団。なぜバッファローズを受けようと思ったのでしょうか。
中田:高3の冬に、Y.S.C.C.が全日本フットサル選手権大会神奈川県大会で優勝して、関東大会でコロナフットボールクラブ権田との対戦などレベルの高い試合に出させてもらったことで、自分の中に、より高いレベルでやってみたいという気持ちが生まれ、フウガのセクレクションを受けてみようと思いました。(実際には怪我でセレクションを受けられなかったため、後から練習参加を経て入団したそうです)Y.S.C.C.にいる間にたくさんの刺激を受けたので、自分にとってY.S.C.C.での時間はとても貴重でしたし、良い経験になりました。

――次に、村上選手に伺います。村上選手は小学生の時にサッカースクール、フットボウズ・フットボールに入って、そのままフットサルも始めたんですよね?
村上:はい、小3でフットボウズ・フットボールに入って、小4からはフットボウズ・フットサルU-12でフットサルを始めました。

――サッカーからフットサルに変わって、どう感じましたか?
村上:サッカー経験がほとんどない状態でフットサルを始めたので、特に何の違和感もなかったですし、一緒に練習していた中学生や高校生たちがみんな優しくしてくれたので、とても楽しく練習することができました。

――フットボウズでは、どんなことを学んだと思いますか?
村上:フットボウズはフットサルを始めてずっといた場所なので、ある意味、フットサルのすべてを教わったところだと思います。ずっと一緒にやってきた仲間がいたから、何回も負けたりしてキツい時も、みんなで乗り越えることができました。

――フットサルに出会ってからフウガに入るまでで、一番印象に残っているフットサルの活動を教えてください。
中田:武相高校フットサル部で全国に出たかったんですが、関東大会の決勝で2回か3回負けてしまって、結局全国には出られず悔しい思いをしました。中でも高2の時、関東大会でフットボウズとやった試合が印象に残っていますね。勝ったら全国という試合で、拓也(現チームメイトの村上拓也選手)に逆転ゴールを決められて1-2で負けたのが自分の中では一番悔しかったですね。

――今、中田選手からも村上選手の名前が挙がりましたが、高校時代は本当に多くの試合に出て大活躍されていた思います。その中で一番心に残っている試合を教えていただけますか。
村上:高校3年の時の全日本ユース(U-18)フットサル大会の全国大会です。高校1年の時から、みんなで目指してきた全国大会に出ることができたんですが、決勝で帝京長岡高校に負けて準優勝に終わりました。あの悔しさは忘れられないです。

――では次に、高校サッカーの名門、明秀学園日立高校サッカー部出身の平井選手に伺います。強豪サッカー部ということで、3年間、相当厳しい練習を重ねたのではないでしょうか?
平井:そうですね、きつかったですね。学校の近くに山と浜があるので、山練、浜練というのがあって、かなり走り込みをしました。心身ともに結構きつかったですが、その分鍛えられたと思いますし、それが今に活きていると思います。明秀日立でサッカーをやっていて得たものは大きいですし、3年間頑張って、本当に良かったと思います。

――一番印象に残っていることは何でしょうか?
平井:自分が3年生の時の(全国高校サッカー)選手権の県大会決勝です。本当にあと一歩で全国というところでPK負けして、とても悔しい思いをしました。

――残念ながら選手権の全国出場とはならず、高校サッカー部の活動が終わったわけですが、それからどうしてフットサルの道に進むことになったのでしょうか?
平井:選手権の県大会決勝で敗れたその日か次の日くらいに、小学校の頃にサッカーを教わっていた(中野フットサルクラブの)望月コーチが「高校卒業したらサッカーはどうするの?」と電話をくれたんです。それで僕が「サッカーは辞めるつもりです」と言ったら、「中野FC(東京都フットサルリーグ所属)でフットサルをやってみない?」というお話をいただいて、中野FCの練習に参加したのがきっかけです。

――さて、ここからは皆さんに伺っていきます。まず、Fリーグのチームがいくつもある中、フウガドールすみだを選んだ理由は何でしょうか?
中田:高校からずっとフウガの試合を観たり須賀さん(フウガドールすみだトップチーム監督・バッファローズ総監督)の戦術の本を読んだりしていて一番好きなチームでしたし、スタイル的にも自分に合うのではと思ったからです。フウガは走るし、観ていて面白い、心を動かされるフットサルをするので、自分もそういうフットサルをしたと思いました。
村上:U-15の頃からフウガとは何度も対戦していたので須賀監督のことも知っていて、いつか教わりたいなと思っていました。それで、高校3年の全日本ユース後に進路のことで(フットボウズの)豊田監督と相談し、定期的にバッファローズの練習に参加させてもらっって、セレクションを経て入団しました。
平井:正直、フットサルのことは全然知らなくて、どんなチームがあるかとか、チームの特長とかもよく分からない中で、フウガは、幼馴染の清水和也くん(清水選手と平井選手は幼稚園の頃から近所で一緒にボールを蹴っていたそうです)がいるチームということで存在は認識していましたし、一番親近感を持っていました。初めは中野FCでやろうと思っていたんですが、Fリーグのチームというのを見てみたいと思って、バッファローズのセクレクションを受けました。でも即合格とはならず、まずは練習生ということで練習参加させてもらったんですが、その時に、周りの選手たちがとても親切で温かかったので、このチームでやりたいという気持ちが強くなりました。

――フウガに入団して感じたこと、学んだことなど教えてください。
中田:切り替えが今まで意識してきた以上に速い、とにかく速いなと思いました。チームで試合に出るからには、ここが一番大事なところかなと思っているので、切り替えについてはすごく意識していますし、突き詰めようと思っています。
村上:自分も、切り替えの重要性はこれまで以上に感じていて、常に「切り替えゼロ秒」の意識を持ってプレーするようにしています。あと、フウガではベンチで声を出していない選手はいなくて、どこにいても全員で戦っているといるというのを強く感じました。
平井:僕はフウガに入ってからフットサルの基本的なことをすべて教えてもらっていて、今、それを吸収しているところです。高校サッカーと違うなと思ったのは、ベンチで声を出すところです。サッカーだとベンチからピッチまでが遠いですが、フットサルの場合は近いので、ベンチで声を出すことはとても大事で、それによってチームの一体感が生まれるというのを実感しました。

――フウガドールすみだというクラブの魅力は何だと思いますか?また、バッファローズというチームの特長、雰囲気など教えてください?
中田:とにかくトップチームもバッファローズも関係者、サポーターも含めて温かいクラブだと思います。それでも温かいだけでなく競争も激しく、ピッチ内外の割り切りがはっきりしています。特にバッファローズは、自分を含めて若い選手が多くて、ピッチ外ではみんな仲良く、ピッチ内ではいつもバチバチ激しくやりあう熱いチームだと思います。
村上:魅力は、クラブの一体感だと思います。選手だけではなくて、コーチやスタッフ、サポーターの方たちも含めて、クラブ全体で戦っているという感じがして、ホームゲームの雰囲気は最高です。バッファローズはとにかくみんな面白くて、楽しいチームです。
平井:フウガの魅力はチーム全員で戦うところです。チームというのはフウガの場合、選手、監督、コーチ、スタッフ、ファンの方々含めてチームだと思います。バッファローズはセレクションや最初に練習に参加した時から、今はトップチームの春木啓佑選手のイメージが強いです。「テンションが高い、面白い、フットサルに真剣」この3つですね。

――中田選手は特別指定を受けてFリーグの試合にも出場していますが、Fリーグの舞台はどうですか?
中田:Fリーグに出場して思ったのは、当然のことですが、とにかく全てのプレーの質が高いです。オフェンスもディフェンもとにかく個のレベルが高く、そしてチームとしての完成度も高くて今まで経験したことのないレベルなので、とにかく毎試合必死に食らいついてます。

――バッファローズでチームメイトの中田選手がFリーグの試合にも出場している姿を見て、どう感じますか?
村上:とても刺激になっています。今季開幕した時は一緒でしたが、今はトップがメインになって来ているので、純粋にすごいと思うし、早く自分も追いつきたいです。
平井:同世代の先輩でバッファローズにも所属する身近な選手が自分の目指してるところでプレーしているというのはとても刺激になりますし、そういった日本最高峰のレベルでプレーする選手達と日々、切磋琢磨する事ができる今の環境が幸せだと思います。

――自分の強みとこれから向上させていきたい部分を教えてください。
中田:自分の強みは、フウガでは特に少ない左利きなので他の選手とは違う角度やリズムでプレーすることができることです。あとはボールの持っていないオフェンスでのフリーランは自分の武器だと思います。これから向上させていきたい点は、シュート力と1対1のパターンを増やすことでゴールに直結するプレーを増やすことです。個で相手の脅威になれる選手になりたいです。後はディフェンスの能力も向上させたいです。
村上:自分の強みは、ボールを持ってない時の動きだと思います。向上させていきたいのは、今はとにかく身体を大きくすることと、シュート力を上げていってもっとゴールが取れるようになりたいです。
平井:強みは、目の前の相手と戦うところ。あとは、シュートと速くて質のいいパスを出せるところです。フットサルIQをもっと高めて、プレーのバリエーション、引き出しを増やしていきたいです。自分らしさは常に忘れないようしたいです!

――互いのプレーを観てどう思いますか?
中田:(村上)拓也はずっとフットサルをやってきた人の動きで、ステップとかスピード感が違います。あと、やってきたフットサルの幅が広くて、戦術理解が速いのですごいなと思います。ライー(平井)は、パス、シュートの基礎能力の高さを感じます。あとは、やっぱり高校サッカーをやってきた人のフィジカルは強いなと思います。
村上:中田くんが武相にいた時に何回か対戦していて知ってたんですが、その時はドリブラーという印象でした。でも、チームメイトになってみると、パスも上手くてピヴォ当ての精度が高いと感じますし、ボールを持っていない時の動きの質が高いと思うので、そこは自分も真似していきたいです。平井君は、本当にサッカーエリートという感じで、まずフィジカルは前提としてあるし、これまでフットサルをやっていなかったのにフウガに入ってすぐに順応できているのがすごいと思います。
平井:中田選手は、須賀さんから「350度の視野を持つ男」と言われている通り、どこで観てたの?と思うような、普通の人が出さないようなパスコースに出しますし、周りの人がやり易いプレーができるので、お手本にしています。(村上)拓也はすごく身体があるという選手ではないですが、僕がフットサルを少しずつ理解すればするほど、拓也の細かいところの巧さが見えてきて、出汁が効いている選手だと思います。それに、プレーの引き出しが多く、大舞台でも緊張しないので、同い年ですが、ピッチ内外で尊敬できる選手です。

――目標としている選手、好きな選手、影響を受けた選手はいますか?
中田:自分がレフティーなので、Fリーグのレフティーの選手はたくさん見てきました。特に府中の完山選手のプレーが好きです。最近一番プレーを参考にしてるのは府中のマルキーニョ選手です。
村上:清水和也選手ですね。高校の時のチーム、フットボウズの先輩でもありますし、ポジションは違いますが、ゴールでチームを救うことができる選手だと思うので尊敬していますし、目標にしています。
平井:目標としているのは、バッファローズの三笠貴史選手と清水誠也選手です。三笠選手は同じフィクソですし、少しスタイルが被っているというか被せてます(笑)。三笠選手はパンチの効いた両足のシュート、質の高いパス、一対一でのドリブル、安定した守備など武器が多く、毎日観察して真似しながら自分との違いを出すことを思考錯誤してます。清水誠也選手は、まず毎日一緒に帰るんです。家が近いので、オフの日も一緒にお出掛けしたりする事も(笑)いつも大事な時に点を取りますし、どんなに良いプレーをしても決して満足せず、「トップチームに行ったらどうなるか」を常に基準にしてる姿勢は本当に尊敬してます。帰る時にその日のプレーとかマッチアップした時の話を詳しくしてくれます。長い時はファミレスで夜中2時まで話し込んでくれました(笑)。一番、バッファローズで一緒にいて、一番、教わることが多い先輩です。

――フットサルの魅力と、難しいと思うところを教えてください。
中田:フットサルの魅力は、とにかくボールを触る機会が多くて誰にでもゴールを奪うチャンスがあるところ。そして、展開の速さも魅力だと思います。難しいところは、魅力と重なる部分もあるのですが、5人しかピッチに立てないのでとにかく1人1人の責任が大きいというところです。1人でもサボってる選手がいたりすると上手くいかないので、そこに難しさを感じます。
村上:フットサルの魅力は、サッカーよりゴールが近いのでたくさんゴールが見られることだと思います。難しさは、ミスが失点に直結してしまう、1つのミスが命取りになるところだと思います。
平井:フットサルを初めて10ヶ月ほどが経ちましたが、フットボールという枠組みで考えるとサッカーより細かい根本的な部分のスキルが必要だと思います。実は華麗なテクニックより戦術的な部分、細かいところの技術が必要な競技で、一つ一つのプレーにより奥深さがあるのが魅力であり、難しさだと感じています。サッカーだけでは絶対に分からない部分がほとんどなので楽しいです。

――フットサルに対してどのような気持ちで取り組んでいますか?
中田:一日一日成長できるようにいろいろな人の意見を聞きながら吸収できるものは全て吸収するつもりでやっています。
村上:年齢的にまだ若いと言われていますが、世界ではこの歳でプロとして活躍してる選手はいるので、このままではダメだと思ってます。もっと努力して、貪欲に上を目指していきたいです。
平井:私はスポーツは自分の性格とか人間性とか露骨に出ると思っています。競技力を高めながら人としても成長できるように、毎日、チームメイトにぶつかっていきたいと思っています。

――今後の短期、長期の目標を教えてください。
中田:短期的な目標は、Fリーグも終盤になってきたので少しでも試合に出れるチャンスを掴んでFリーグの試合に出場し、チームに貢献することです。もう一つは、バッファローズでの都リーグ優勝と関東参入です。長期的な目標は、トップチームに昇格し、左利きとしてチームに必要とされる選手になることです。
村上:チームとしては、都リーグ優勝、関東参入、選手権は全国大会まで行きたいです。個人としては、U-20日本代表に入ってアジア選手権に出ることを目指しています。長期の目標は、フウガのトップチームで活躍して、日本代表で世界と戦うことです。
平井:まず、都リーグ優勝、関東リーグ参入。選手権では全国大会に出場することをチームとして目標にしています。そして、いつかトップチームに上がり、Fリーグの舞台でフウガの選手としてプレーしたいです。

――最後に、高校でフットサル、サッカーをやっている選手たちに今やっておいた方がいいことや進路選択についてのアドバイスをお願いします。
中田:今はとにかく選択肢を多く持ち自分のやりたいことを考えて選択できるようにいろいろなことを経験するのが一番だと思います。
村上:高校生は1度しかないので、今のチームでとにかく全力でやりきることが大切だと思います。進路については色々なチームがあるので、本当に行きたいと思う、自分に合ったチームを見つければいいと思います。
平井:サッカーをやっている人はフットサルをすることをお勧めします。逆にフットサルやってる人はサッカーをプレーすることを勧めます。サッカープレーヤーはフットサルをプレーすることでプレーの幅が広がりますし、技術も向上します。フットサルをしてる人はタフさとかパワフルさ、根本的な強度は育成年代ではサッカーの方が高いなと自分では思っているので、そういったところをサッカーから吸収してもらえたらとても良いと思います。

DATA

フウガドールすみだバッファローズ(東京都フットサルリーグ1部)
須賀 雄大 総監督・冨成 弘之 監督

選手年齢(人数):18歳(4)、19歳(2)、20歳(1)、21歳(2)、22歳(3)、23歳(1)、24歳(2)、26歳(2)29歳(1)

練習日:月火水金土日 ※平日の練習時間は19:30~21:00開始で1時間半~2時間程度。土日は試合が中心で、試合が無い場合はオフになる場合があります。

練習会場すみだフットサルアリーナ墨田区総合体育館フットサル台場

試合:東京都フットサルリーグ1部、全日本フットサル選手権大会、Fチャレンジリーグ、F育成リーグなど

セレクション情報:2018年1月に開催予定。(告知・募集は12月~)

フウガドールすみだ公式サイト

※データは全て2017年11月22日時点のものです

2017年11月22日 | カテゴリー :

フットサル進路ナビ『多摩大学体育会フットサル部』編

中学生、高校生に「フットサルの進路」を知ってもらうため、futsal Rが進路先チームを訪問し、高校を卒業したばかりのフットサル選手にお話を伺っていきます。
インタビュー第3弾では、多摩大学体育会フットサル部に所属する4選手に、進路先として多摩大学を選んだ理由やフットサルに対する想いなどを語っていただきました。
彼らのフットサルライフを知ることで、進むべき道が見えてくるかもしれません。

NO.14 石田健太郎選手 ・ NO.6 安井嶺芽選手 ・ NO.11 南雲颯太選手 ・ NO.15 木村芳之選手インタビュー

【経歴】
石田 健太郎(いしだ けんたろう)
■生年月日:1998年1月1日
■サッカー歴:長岡JYFC U-12→長岡JYFC U-15→帝京長岡高等学校
■フットサル歴:多摩大学、バルドラール浦安(Fリーグ特別指定選手)
■選抜歴:U-18フットサル新潟県選抜、U-20フットサル日本代表
■大学:多摩大学経営情報学部2年

安井 嶺芽(やすい りょうが)
■生年月日:1998年4月5日
■サッカー歴:長岡JYFC U-12→長岡JYFC U-15→帝京長岡高等学校
■フットサル歴:多摩大学
■選抜歴:U-18フットサル新潟県選抜
■受賞歴:GAViC CUPユースフットサル選抜トーナメント2017 賀川浩賞(得点王)
■大学:多摩大学経営情報学部1年

南雲 颯太(なぐも そうた)
■生年月日:1999年3月19日
■サッカー歴:FOOTBOZE FOOTBALL、桜丘FC(小学生)
■フットサル歴:FOOTBOZE FUTSAL U-12→FOOTBOZE FUTSAL U-15→FOOTBOZE FUTSAL U-18→多摩大学
■選抜歴:U-15フットサル東京都選抜、U-18フットサル東京都選抜、U-23フットサル東京都選抜
■大学:多摩大学経営情報学部1年

木村 芳之(きむら よしゆき)
■生年月日:1998年5月23日
■サッカー歴:川崎SSS→榛南FCジュニア→HeroFC→清流館高校サッカー部
■フットサル歴:HeroFC U15→HeroFC U18F
■選抜歴:U-18フットサル静岡県選抜
■大学:多摩大学経営情報学部1年


――今日は、フットサルとの出会いから現在の活躍までお話を伺いたいと思います。まず初めに、フットサルを始めてから多摩大に入学するまでのフットサル歴を教えてください。

安井:小学生の時から冬場は室内でボールを蹴ってはいました。それがフットサルというかどうかは分かりませんが・・・そして、中学で全日本ユース(U-15)フットサル大会に出場し、高校では全日本ユース(U-18)フットサル大会で全国優勝しました。
石田:僕も同じく、小学生から冬場はフットサルをやっていました。そして、中学生の時に全日本ユース(U-15)フットサル大会で日本一になって、高校は基本的にはサッカーでしたが、フットサルでも全日本ユース(U-18)フットサル大会やユースフットサル選抜トーナメントに出場しました。
南雲:自分はフットサルを始めたのは小学4年生の時です。フットサルの方がサッカーよりたくさんボールを触われてゴールも獲れるのが楽しくて始めました。
木村:中学の時、サッカーの夏の大会が終わって、遊びでフットサルをやってみようというのが始まりです。その時に、全日本ユース(U-15)フットサル大会の全国大会に出場することができたので、それから少しずつやるようになったという感じです。

全日本ユースU18での安井選手(高校3年当時)

――フットサルに出会ってから高校時代までで、一番印象に残っているフットサルの活動を教えてください。

安井:高3の時に出た二つの大会(帝京長岡として出場した全日本ユース(U-18)フットサル大会と新潟県選抜として出場したユースフットサル選抜トーナメント2017)で両方とも優勝できたことです。
石田:中学生の時の全日本ユース(U-15)フットサル大会ですね。フットサルの活動の中では一番楽しかったです。ずっと一緒にやってきた仲間たちと出場する最後の大会で全国優勝できて、本当に嬉しかったのを覚えています。
南雲:たくさんあるんですが・・・一番大きかったのは、高3の全日本ユース(U-18)フットサル大会です。そこを目指してやってきたんですが、準優勝に終わってしまい、とても悔しかったです。大学では日本一になれるように頑張っていきたいです。
木村:自分は中学の全日本ユース(U-15)フットサル大会です。中学3年間一緒にやってきた仲間で全国に出られたのは嬉しかったですし、楽しかったです。

――多摩大学を選んだ理由を伺えますでしょうか。

安井:候補としては他に順天堂大や大阪成蹊大があったのですが、多摩大には(帝京長岡で1年先輩の石田)健太郎くんがいましたし、やるなら良い監督がいるところでやりたいと思ったので多摩大に決めました。
石田:監督がいるのは大きかったです。それまでフットサルを知らない状態だったので、一から教わるには、監督からしっかり指導が受けられるチームが良いと思って多摩大に決めました。
南雲:多摩大はしっかり監督もいて、ちゃんとした自分たちのアリーナもあるので、練習がたくさんできるなと思って選びました。
木村:自分はHeroFCの監督に多摩大と大阪成蹊大を薦められたんですが、チームメイト2人が大阪成蹊に行くことになったので、その2人には負けたくないと思って、自分は多摩大にしました。

全日本ユースU18での南雲選手(高校3年当時)

――多摩大フットサル部に入ってから学んだことを教えてください。

安井:大学に入って初めて本格的にフットサルをやったので、戦術とか動き方など、サッカーにはないたくさんの決まり事を学んでいるところです。
石田:入部当時はフットサル用語が全然分からなかったですし、セットプレーやサインプレーがこれほど多いとは思わなかったので、最初は苦労しましたが、基本から教えてもらって良かったです。
南雲:監督は動画を撮って後から見せてくれたりするので、自分が苦手な個々の1対1のディフェンスやオフェンスの場面を映像で観て改善することができています。
木村:フットサルを本格的にやるのは初めてだったので、動き方やポジショニングの部分を多摩大で学びました。

――全日本大学フットサル大会について伺います。多摩大学は、昨年は全国第3位、今年は全国大会1次ラウンド敗退となりました。安井、南雲、木村選手は今年初めて、石田選手は昨年・今年と2回出場していますが、大会の感想をお聞かせいただけますか。

安井:正直、緊張しました。(東京都大学フットサルリーグ、関東大学フットサルリーグ等)普段やっている相手は引いて守ってくることが多いんですが、今大会では前から来られることも多くて対応しきれないことがありました。1次ラウンドで負けてないのに(1次ラウンド1勝2引分け)次に上がれなかったところ、勝ち切れなかったところは心残りです。
石田:去年、1年生の時の大会はフットサルというよりサッカーの延長線上でプレーさせてもらったんですが、全国3位まで行くことができました。自分はその後、バルドラール浦安やU-20日本代表でもフットサルを学び、多摩大のチームとしてもいろいろな戦術のトレーニングをして挑んだ大会でしたが、去年に比べて皆が戦術に頼り過ぎてしまって、突出して活躍する選手がいなかったような気がします。そこで一人でも飛びぬけて活躍できる選手が出てこないと勝てないのかなというのを感じました。自分も点を取ったわけではないですし、チームを勝たせるプレーが出来たわけではないので、いろいろ課題が残る大会でした。
南雲:大学生になって1番大きな大会ということで緊張していた中で、チームとしても個人としてもよく出来た部分はたくさんあったと思います。決勝、準決勝を見ていても、自分たちと比べてそれほど差は感じなかったので悔しいですが、今回の全国大会で出た課題をまた1年かけて克服して、来年優勝できるように頑張っていこうと思いました。
木村:自分の武器が通用する部分もありましたが、弱点もはっきりしました。高いレベルではその弱点を突かれてしまうので、これから弱点を少なくしていかないといけないなと思いました。

自然に囲まれた多摩大学多摩キャンパスにて

――多摩大学、多摩大学フットサル部の魅力は何だと思いますか?

安井:都心と違って自然が多いので、田舎から出てきても馴染みやすいです(笑)。フットサル部の魅力は、ちゃんとした監督がいて、個人の技術やできる事を活かして自由にやらせてくれる所です。
石田:他の大学と違って監督がいることは大きいと思いますし、今、週6練習しているんですが、これだけ練習ができるところは他にはないと思います。大学がたくさんフットサル部をサポートしてくれていて、とてもいい環境で練習できているので感謝しています。プレーの部分では、個人を尊重してくれて、個々の良さを引き出してもらえるのが良いと思います。
南雲:たくさん練習できるのは魅力だと思います。あと、多摩大の先生は優しくて良い方が多いです。
木村:授業が少人数制でちゃんと見てもらえるのがいいと思います。学校内にフットサル部が練習するアリーナがあるので、移動もすぐできますし、立派なアリーナでとてもいい環境です。

――フットサルの魅力と、難しいと思うところを教えてください。

安井:魅力は、たくさんボールに触れて、サッカーより多く得点に関われるところです。難しいところは、ちょっと抜けるのをミスしたりするとすぐにバランスが悪くなって、失う確率が増えるところです。
石田:魅力は、観る側からしたらサッカーよりも近くで観ることができるので、プレーを肌で感じることができるのではないかと思います。難しいところは、サッカーよりも一つのミスがすぐに失点に繋がるところです。
南雲:サッカーよりゴールが近いので得点が多く見られるのが魅力だと思います。難しいところは、相手も常に近くにいて一つのミスでもすぐに失点に繋がってしまうので、一つ一つ良い決断をして行動をしなければならないところです。
木村:どこのポジションでも点が取れるところが魅力です。難しい点は、ピヴォのポジションでもディフェンスをしなければならない、全部のことができないと試合に出られないというところです。

笑顔溢れるインタビュー。ありがとうございました!

――他の3選手のプレーを観てどう思いますか?

安井:(石田)健太郎くんは動き出しを見ていてくれて合わせてくれるのでやりやすいです。(南雲)颯太は今年に入って一緒にやったばかりなんですが、自分のプレーに上手く対応してくれてパスしてくれますし、ドリブルがウザったいくらい上手いですね。キム(木村)は自分が相手に抜かれた時にカバーにしっかり入ってくれるし、キョシュー笑(強いシュート)が強みだと思います。
石田:(安井)嶺芽はボールをしっかり保持できるのが良いところだと思います。颯太は上手い選手というのは前から聞いていて、大学で一緒にできるのを楽しみにしていました。実際やってみて、状況判断力が際立っていると感じましたし、すごくいい選手だと思います。キムは、見た目の通りパワーがあります。誰か抜かれてもゴール前に身体を張れる選手がいるというのは心強いですし、外からのシュートが一番の魅力だと思います。
南雲:嶺芽は高校時代何回も対戦していて、とても嫌な相手でした。今、仲間になってやってみると、しっかり見ていてくれるし、キックの精度が超高いので本当にやりやすいです。健太郎くんは自分の動きを見ていてくれて、いつもいいパスを出してくれます。健太郎くんのパスセンスは真似できないです。キムは身体が大きいのに足もとも上手くて、外からのシュートもあるので、そこは自分も真似していきたいですね。
木村:嶺芽のことは全日本ユース(U-18)フットサル大会の決勝、帝京長岡 vs フットボウズの時に知ったんですが、後ろからのロングボールの精度が高かったですし、第2PKも安定して決めていたのですごいなと思っていました。チームメイトになった今も、嶺芽が左で持って自分が右を駆け上がった時に裏に正確なボールを出してくれるので、その精度はすごいと思います。健太郎くんは、フィクソに入ることが多いですが、ボールロスト率がすごく少なくて、個人でも打開できる力を持っていますし、パスの正確さスピードで打開できる能力も持っているので、真似をしていきたいです。颯太は縦のドリブルが速いですし、相手にしたくないくらい上手いですね。フットサルの知識も豊富で、試合の時にバランスを取ってくれて助かりますし、すごい選手だと思います。

――自分の強みとこれから向上させていきたい部分を教えてください。

安井:最近になって得点に絡めるようになってきて、どこに走ったらボールが出てくるというのが分かってきたので、そこが強みかなと思います。向上させたいところは、戦術の理解と守備です。
石田:自信があるところは、ボールを保持する、失わないところです。動き出しを最後まで観るというのは意識してプレーしているので、そこを伸ばしていけたらと思います。あと、ゴールを獲るのがあまり得意ではないので、ゴールを決められるようになりたいです。
南雲:自分の強みは、一瞬一瞬で一番いい決断をするところやオフザボールの動きだと思います。
これから、大事なところでシュートを決められる選手、一人でも持ち込んでいって決められるような選手になりたいです。
木村:後ろからのロングシュートが自分の強みだと思います。最近体調不良のことが多いので、体調管理をしっかりしていきたいです。

ユースフットサル選抜2016での石田選手(高校3年当時)

――石田選手と南雲選手は、昨年冬にバルセロナで開催されたワールドフットサルカップにBardral/RAD U18(フベニール)のメンバーとして参加されましたが、大会で感じたことを教えていただけますでしょうか。

石田:バルサやコリンチャンスと実際に戦ってみて、世界を相手にしても通用する部分もあったと思いますが、フットサルに懸ける想いには差があったと思います。いい経験だったので、これを次に繋げていきたいです。
南雲:自分もバルサとかコリンチャンスとやってみて、体の使い方、大きさは差を感じました。それ以外の部分はパスもよく回せていたりして通用する部分が多くありました。すごいメンバーで行けて楽しかったですし、とてもいい経験になりました。

――石田選手はU-20日本代表としても活動されましたが、振り返ってみていかがですか。

石田:日の丸を付けて戦うといのは誰もが経験できることではないので、それを経験できたことは、これからすごくプラスになると思います。今回のU-20日本代表は大学フットサルからは自分だけでしたが、これからはもっと大学からも選出されて欲しいと思います。

――石田選手はFリーグ特別指定を受けてバルドラール浦安の選手としても試合にも出場していますが、それについてはどう感じていますか?

石田:大学の他に、特別指定選手としてFリーグにも出られるのというのは大きいと思います。Fリーグはフットサル界で日本最高の舞台ですし、お客さんがお金を払って観に来てくれるので、責任を感じます。

――大学のフットサルとFリーグ、プレー面ではどのような点で違いを感じますか?また、Fリーグで目標としている選手、好きな選手はいますか?

石田:正直に言うと、すべてが違います。スピードも判断力も強さも全部が違います。大学もそういうところをもっと突き詰めていかないと、この先、全日本選手権などでも上には行けないと思うので、しっかりトレーニングしていけたらなと思います。
好きな選手は、名古屋オーシャンズの西谷良介選手です。めちゃくちゃ上手いので、いつも観て、意識してプレーしています。

U18リーグチャンピオンズカップでの木村選手(高校3年当時)

――話はフットサルのことから離れますが、新潟出身の石田選手と安井選手、静岡出身の木村選手に伺います。東京に来て良かったと思うこと、逆に、辛いことや田舎が恋しくなることがあれば教えてください。

安井:テレビの世界の所にすぐに行けるのが良いところです。辛いのは、帰った時にご飯がないことです。
石田:良かったことは、たくさんの新たな出会いがあったことです。颯太やキムを初めとした多摩大の仲間、そして、バルドラール浦安の方々とも出会うことができました。悪い点は、空気がおいしくないことですね。苦しい(笑)。帰省して新幹線を降りた瞬間、空気の違いを感じます。
木村:良かった点は、ちょっと電車で街に出れば何でもあるところです。スポーツ用品から服から何でもあるので、暇があれば新宿に行っています。でも、テレビを観ていて海が映ると田舎帰りたくなりますね。実家から歩いて3分のところに海があるので、懐かしくなります。

――今後の目標を教えてください。

安井:大学で全国優勝は絶対にしたいです。個人としては、もっと得点に絡めるようにしたいです。今、関東大学フットサルリーグで得点ランキング1位なので、このまま得点王を狙っていきたいです。
石田:大学では、日本一になり続けることが目標です。あとは、日本代表でワールドカップに出るというのが大きな目標です。そのために、Fリーグでコンスタントに試合に出て、目に見えるような結果を出していければなと思います。
南雲:大学で日本一になりたいです。そして、健太郎くんのように、大学のうちからFリーグ特別指定にもなりたいですし、日本代表でも活動したいです。
木村:多摩大でフットサルの知識を付けて、全国でてっぺんを獲るのが目標です。そして、将来はフットサルのコーチをやりたいと思っています。

――最後に、高校でフットサル、サッカーをやっている選手たちに今やっておいた方がいいことや進路選択についてのアドバイスをお願いします。

安井:まず、今やっていることを最後までやり続けることが大事だと思います。途中で辞めるのではなく、最後までやり続けることが大事。進路については、(進路先候補のチームに)ちゃんと行って体験してみて、自分のやりたいサッカー、フットサルをやっているところをしっかり選んだ方が良いと思います。合わないところに行っても、試合に出られずに終わるだけなので。
石田:自分の長所を消さないようにするのが大事かなと思いますし、成功した時の喜びを忘れずにプレーした方が良いと思います。進路は、本当に自分の気持ちが一番大事だと思います。大学フットサルはこれからどんどん伸びてくると思うので、一緒に日本一を獲りたい人は多摩大に集合してください!
南雲:高校フットサル部やユースのフットサルチームでの活動は今しかできないことなので、最後まで楽しんでやってもらいたいです。進路については、いろんなチームに行って練習参加をして、自分に一番合うチームを慎重に選んだ方がいいと思います。
木村:今の仲間を大切にして欲しいと思います。進路については、目標を明確に持って、そこに一番近い選択をすれば良いと思います。

多摩大学体育会フットサル部

DATA

監督福角 有紘(ふくずみ ありひろ)監督
※現 フットサル日本女子代表コーチ
※フットサルA級ライセンス、サッカーB級ライセンス

部員構成/学年(人数):1年(6名+マネージャー1名) ・ 2年(9名+マネージャー1名) ・ 3年(2名)

練習日:週6日(月火木金土日)※平日の練習時間は7:00~か16:30~(週2回は二部練習)

練習会場:多摩大学多摩キャンパス内スポーツアリーナ

試合:東京都大学フットサルリーグ、関東大学フットサルリーグ、F育成リーグ、全日本大学フットサル大会、全日本フットサル選手権大会など

練習会場は大学内にあるスポーツアリーナ!

※データは全て2017年10月19日時点のものです

更に詳しい情報は以下のサイトをご覧ください。

多摩大学体育会フットサル部公式サイト

「志」AO入試体育会(男子・女子フットサル部)特別給費生奨学金制度について

 

2017年10月19日 | カテゴリー :

フットサル進路ナビ『ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB』編

中学生、高校生に「フットサルの進路」を知ってもらうため、futsal Rが進路先チームを訪問し、高校を卒業したばかりのフットサル選手にお話を伺っていきます。
インタビュー第2弾は、ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB(ゾット早稲田フットサルクラブ)トップチームに所属する高瀬剛選手。高校時代は東京成徳大学高校フットサル部に所属し、都選抜でも活躍した高瀬選手に、進路先としてZOTTを選んだ理由、フットサルに対する想いなどを語っていただきました。高瀬選手のフットサルライフを知ることで、進むべき道が見えてくるかもしれません。

NO.7 高瀬 剛選手インタビュー

【経歴】
高瀬 剛(たかせ ごう)
■生年月日 1998年5月18日
■サッカー歴:クリアージュFCロッキー(小学5・6年生)→クリアージュフットボールクラブ(中学1~3年生)
■フットサル歴:ブエナスエルテ(小学1~4年生)→東京成徳大学高校フットサル部(高校1年~3年)
■選抜歴:2014年度・2015年度・2016年度U-18東京都選抜
■大学:学習院大学法学部法学科

高瀬剛選手紹介ページ   


――今日は、フットサルとの出会いから現在の活躍までお話を伺いたいと思います。まず初めに、高瀬選手が東京成徳大学高校フットサル部に入部したきっかけを教えていただけますでしょうか。

中学の時に所属していたクリアージュフットボールクラブにはユースがなかったので、中学卒業後はどこか別のチームに入らなければならない状況で、初めはサッカーのクラブチームを探していました。そして、横河武蔵野FC(現東京武蔵野シティFC)のセレクションに受かったんですが、周りの上手い選手たちを見て、チームのレベルに付いていけていないのではと思い込み、劣等感を感じて辞めてしまったんです。今考えれば、メンタルが弱かったなと思います・・・
それから高校1年になって半年くらいはボールを蹴っていなかったんですが、そんな時に、(東京成徳大学高校中高一貫部で)中学2年の時の担任だった和田先生がフットサル部に誘ってくださって、練習に行ってみたら楽しかったので入部しました。

東京成徳大学高校フットサル部時代

――東京成徳大学高校フットサル部での活動を振り返ってみていかがですか。

僕がサッカー経験者ということで先輩たちも初めから歓迎してくれましたし、必要としてくれたので、とてもやりやすかったです。
顧問の福岡先生、和田先生、(外部指導の)RADフットサルプロジェクトの高橋健介さん、鳥丸太作さんなどいろいろな方に指導していただき、フットサルの基本や面白さを学ぶことができましたし、フットサル以外の部分でも成長することができたと思います。成徳のフットサル部に入部して本当に良かったです。

――東京成徳大学高校フットサル部の活動の中で一番印象に残っていることを教えて下さい。

僕が2年生の時、全日本ユース(U-18)フットサル大会東京都大会の決勝でフットボウズに敗れたことです。前年度チャンピオンの関東第一高校を破っての決勝進出だったので、勢いに乗ってそのままいけると思っていたところでの敗戦でした。とても悔しかったですね。でも、チームが一丸となって戦って、そこまで行けたことは良かったと思います。

――U-18東京都選抜について伺います。高瀬選手は高校1年生の時から3年間、東京都選抜に選ばれて、ユースフットサル選抜トーナメントに出場しましたが、振り返ってみていかがですか。

1年生の時は、(成徳ではいろいろなポジションをやっていたのに対して)都選抜ではピヴォしかやらなかったので、集中的に一つのポジションを究められたいう点では都選抜の活動の意味は大きかったと思います。当時はフットサルのことをよく分かっていなかったんですが、先輩たちが「気にせず好きなようにやればいい」と言ってくれて有難かったですし、とても楽しかったです。
2年生の時は、悔しさの残る大会になりました。充くん(ペスカドーラ町田アスピランチ・Fリーグ特別指定の中村充選手)が大活躍をする一方で、僕は1点しか決められず、不甲斐ない結果に終わりました。セレクション無しで都選抜に選ばれたということもあり、驕っていた部分があったのかもしれません。
3年生の時は、自分が一番上の学年なので、チームの中心となって、どんな状況でも焦らずプレーするように努めました。自分がフットサルを始めてから学んできたことを全部出せた大会かなと思います。

2016年度U-18フットサル東京都選抜(高瀬選手は後列左から3番目)

――高瀬選手は3年生の冬に、バルセロナで開催されたワールドフットサルカップにBardral/RAD U18(フベニール)のメンバーとして参加されましたが、大会で感じたこと、学んだことなど教えていただけますでしょうか。

個人的には、結構悔しかったです。タイミング的に大学の進路のこともあり、フットサルに関して準備不足のままスペインに行ってしまったので、試合にあまり出られず、出てもベストパフォーマンスを発揮することができませんでした。
でも、同じチームにU-20の日本代表候補が4人いたので、刺激を受けました。岡部(フットボウズ・フットサル→府中アスレティックFCサテライト・Fリーグ特別指定の岡部直樹選手)は同じピヴォのポジションだったので見本にしましたし、健太郎くん(多摩大学フットサル部/Fリーグ・バルドラール浦安特別指定の石田健太郎選手)のプレーもとても参考になりました。
あと、颯太(多摩大学フットサル部の南雲颯太選手)が本当に上手かったですね。高校時代からフットボウズで一番上手い選手だと思っていたんですが、この大会でも、全体的にプレーの平均値が高くて、身体の使い方など自分を分かってプレーしているという印象がありました。他にも、今ではブラジルのインテリでやっているシュウ(RAD FC NAGASAKI→インテリの中嶋脩太郎選手)とかレベルの高い選手たちが集まっていて、本当に勉強になりました。
プレー以外でも、同部屋になった選手たちの生活を見て、意識の違いを感じました。特にヒデ(フットボウズ・フットサル→バルドラール浦安セグンドの二宮秀文選手)とかタクイ(SWHの菅沼匠伊選手)のストレッチ、身体のケアを見て、フットサルを念頭に置いて生活しているなと思いましたし、自分もそういうことをしていかないと上のカテゴリーでは通用しないのかもしれないという意識を持つきっかけになりました。生活を共にすることで、普段見られないところを見られたというのは大きかったですね。

――ZOTTの高瀬選手の紹介文の中に「対戦してこいつハンパねぇと思った選手⇒U-18コリンチャンスの選手達」とありましたが、どのあたりがハンパなかったですか?

コリンチャンスの選手たちは、自分のトップスピードの中でも一つ一つの動作が全くブレないのがすごいなと思いました。そして何より、危機感を持ってフットサルをしているなと感じました。向こうはプロでやっていて生活がかかっているので、そこは大きな差があると思いました。コリンチャンスは、(決勝の対戦相手)バルサと比べても、勝利にかけるチーム全体の気迫が別格だと思いました。

ZOTT WASEDAトップチーム期待の新人、高瀬剛選手。

――さて、ここからは、現在所属しているZOTTについて伺っていきたいと思います。まず、ZOTTに加入した経緯を伺えますでしょうか。

まず初めに、高1か高2の時に関東リーグの試合を観戦に行って、ZOTTというチームを知りました。そして、高3になって、卒業後にどこに行こうか考え始めた時に、都選抜で知り合った駿一(ZOTT WASEDA RAIZの木村駿一選手)からZOTT(という選択肢)もあるという話をされて、再度、全日本フットサル選手権大会東京大会のZOTTの試合を観に行きました。その時、ZOTTのアップから見ていたんですが、そのアップの盛り上げ方、雰囲気が僕が中学の時に所属していたサッカーチームと似ていて、いいなと思いました。その後、駿一がZOTTのセレクション情報を教えてくれたので参加したという流れです。
自分としてはセレクションの出来はそれほど良くなかった気がしたので、トップは厳しいかなと思っていたんですが、結果的には合格することができました。

――他のチームからの誘いもある中、最終的にZOTTへ入団することを決めた理由は何でしょうか?

セレクション後、潤さん(ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB代表兼監督の清野潤氏)と話をした時に熱い言葉をいただいて、「まだ練習参加もしていないのに、こんなに熱意を持って接してくれる大人がいるんだ」と思ったのが決め手です。

――清野さんからは、どんな言葉があったのですか?

「お前は3年後には絶対いい選手になれるポテンシャルを持っている。お前も今後、ZOTTを引っ張っていく一人として入って欲しい」と言っていただきました。

武器は左右威力が変わらないシュート

――ZOTTに入団して半年ほど経ちますが、新たなカテゴリーで練習・試合を経験していかがですか?ユース年代との違いを感じることはありますか?

フィジカル、球際にかける気持ちが全然違いますし、ユース年代に僕が通用していた部分がことごとく通じないですね。ユース年代だと誤魔化せたミスが、今は致命的なミスになってすぐに失点に繋がりますし...本当に根本的な差を感じています。

――ZOTTの皆さんのプレーを観てどう思いますか?目標としている選手はいますか?

全てにおいて自分より上手い選手たちばかりですが、キャプテンのじゅんぺーさん(ZOTT NO.4荒木淳選手)やヒロキくん(ZOTT NO.19雪島洋樹選手)のプレーは巧くて、ここ一番で力を出せる選手なので、目標にしています。

――ZOTTの魅力はどんなところだと思いますか?

フットサルだけでなくメンバーで一緒に何かをすることが楽しいですし、家族のような関係性を築いていけるところが魅力だと思います。
ZOTTは、もちろん勝つことも大事にしていますが、それだけではなくて、フットサルを純粋に楽しめる環境があると思います。

――高瀬選手にとってフットサルの魅力とは?

スピーディで常に考えてプレーするところです。それと、コートが小さくて人数が少ないので、サッカーよりも、自分たちのプレーをデザインしやすいところが魅力だと思います。

――自分の強みは何だと思いますか?

潤さんにも入団当時から言われているんですが、自分の強みはシュートだと思います。左右、同じくらいのキックが蹴れるので、そこは活かしていきたいです。

――これからどんなところを向上させていきたいですか?

技術的な部分は全体的に向上させていきたいですが、一番向上させたいのは、ZOTTで一番大事にしている「戦う姿勢」とか、「応援してくださっている方々への感謝の気持ち」など、意識の部分です。

――これからどんなフットサル人生を歩んでいきたいですか?

ZOTTで長くやっていきたいと思っています。そして、チームの目標である、関東リーグ1部優勝と地域チャンピオンズリーグ優勝を全力で目指して、達成したいです。

――高校フットサル部に所属している選手に、やっておいた方がいいこと、進路選択などについてアドバイスをお願いします。

今できることを常に全力でやることが結果的に将来の選択肢を広げることに繋がると思うので、どんなに嫌なことがあっても必ずやり切った方がいいと思います。今できることを大事にしてください。

『ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB』(関東フットサルリーグ1部所属)

DATA

練習日:週3日(火・水、土日どちらか練習or試合)※平日の練習時間は21:00~23:00の場合が多いです。

練習会場:板橋区内体育館、和光市内体育館、MFP味スタ他

試合:SuperSports XEBIO 関東フットサルリーグ1部(2017年度は年間16試合)、SuperSports XEBIO F地域チャンピオンズリーグ 、全日本フットサル選手権大会など

年齢(人数):19歳(1)、21歳(1)、24歳(2)、25歳(1)、28歳(1)、32歳(1)、33歳(5)、35歳(1)、36歳(3)、37歳(1)

セレクション:例年、3~4月にトップチームRAIZ(セカンドチーム/東京都フットサルリーグ1部)合同で行うことが多いです。

ZOTT WASEDA FUTSAL CLUB公式サイト

※データは全て2017年10月16日時点のものです

2017年10月16日 | カテゴリー :

フットサル進路ナビ『府中アスレティックFCサテライト』編 

高校生のフットサル選手・サッカー選手に「フットサルの進路」を知ってもらうため、futsal Rが進路先チームを訪問し、高校を卒業したばかりのフットサル選手たちにお話を伺っていきます。
今回はそのインタビュー第1弾。府中アスレティックFCサテライトに所属する3選手に、現クラブを選んだ理由、フットサルに対する想いなどを語っていただきました。彼らのフットサルライフを知ることで、進むべき道が見えてくるかもしれません。

NO.10 岡部直樹選手 ・ NO.2 安西真輝選手 ・ NO.18 青大祐選手インタビュー

【経歴】
岡部 直樹(おかべ なおき)
※Fリーグ特別指定登録選手
■生年月日:1998年7月7日
■サッカー歴:バディサッカークラブ→桜町SC→FCトレーロスジュニアユース
■フットサル歴:フッチアドリサル世田谷U-12→FOOTBOZE FUTSAL U-18
■選抜歴:U-20フットサル日本代表、U-18東京都選抜
■大学:日本大学スポーツ科学部

安西 真輝(あんざい まさき)
■生年月日:1998年6月24日
■サッカー歴:東かがわFC→大川中学校→高松商業高校サッカー部
■選抜歴:U-16香川県国体
■大学:桐蔭横浜大学スポーツ健康政策学部スポーツ健康政策学科

青 大祐(あお だいすけ)
■生年月日:1999年3月26日
■サッカー歴:FCディアモーレ→FCディアモ→高松商業高校サッカー部
■大学:日本大学経済学部金融公共経済学科


――今日は、フットサルの経歴やフットサルへの取り組み、想いなどを伺っていきたいと思います。では、まず、フットサルとの出会いについて教えていただけますでしょうか。

岡部:小学校の時にバディサッカークラブでやりながら、小4からフットサル専門チーム、フッチアドリサルでフットサルを初めました。中学時代はサッカーだけでしたが、高校1年の時に再度フットサルを始めてみようと思ってフットボウズ・フットサルに入団しました。
安西:高校1年の時に全日本ユース(U-18)フットサル大会の香川県大会出場することになったのがきっかけです。その時は県大会決勝で敗退してしまったんですが、高2年の時には自分たちが中心になって戦い、全国大会に出場。そして、去年、高3の時には、全国3位になることができました。

――岡部選手に伺います。高校1年生で、フットサル専門チームであるフットボウズに加入した時はどうでしたか?難しさ、戸惑いなどは感じましたか?また、府中アスレティックFCサテライトに入団した時はどう感じましたか?

岡部:小学校の時のフットサル経験があったので、それほど大きな戸惑いは感じませんでしたが、フットボウズの中で小学生年代からフットサルをやっていたメンバーはすごく上手いなと思いました。
サテライトに入ってからは、シュートの強さ、球際の激しさがユース年代とは全然違うと感じましたし、フィジカルの差を感じました。

全日本ユース(U-18)フットサル大会での安西選手

――安西選手に伺います。安西選手は高松商業サッカー部に所属していて、全日本ユース(U-18)フットサル大会出場のために高校1年生で初めてフットサルを体験したとのことですが、その時はどう感じましたか?

安西:サッカーとはボールもコートも違うので慣れない部分もあったんですが、誰でも点が取れるというところが新鮮でした。自分はディフェンダーだったので、サッカーだとあまり点を取るところまで行かないんですが、フットサルだと自分も点に絡めるので、そこに魅力を感じました。

――青選手に伺います。高松商業サッカー部から府中アスレティックFCに入団し、サテライトで本格的にフットサルを始めてみてどうですか?

:自分はフットサルの基礎知識が無い状態で入団したのですが、サテライトはフットサルの基礎がしっかりした上でのレギュー争いなので、正直、大変な部分はあります。試合に出て活躍するために、チームメイトのプレーを観たり、チームメイトに聞いたり、監督と話をしてコミュニケーションを取ったりしながらフットサルの基礎知識を覚えていっているというのが現状です。

――特にどのあたりに難しさを感じますか?

:味方、スペース、ポジションなど全てを観て瞬時に判断しなければならないのが難しいところですが、それが楽しさ、面白さでもあります。

――府中アスレティックFCを選んだ理由を教えて下さい。

岡部:府中のサテライトには東京都ユース(U-18)フットサルリーグで戦った相手がたくさんいたので、その人たちとチームメイトとしてやりたいという思いがありました。あとは、全日本ユースが終わった後、いくつかFリーグのチームに練習参加して、チームの雰囲気や大学との兼ね合い(練習時間・距離)なども考えて決めました。
安西:(府中アスレティックFC監督の)谷本さんが香川県出身で、一度、高松商業サッカー部に指導に来て下さったこともありましたし、自分たちが全日本ユース(U-18)フットサル大会で結果を残したということもあって声もかけていただいて、フットサルに挑戦してみたいと思って決めました。
:全日本ユースが終わってから谷本監督に声をかけていただいて、トップの練習に数日間参加しました。とてもレベルの高いチームだったので、自分もその世界でプレーできるようになりたいと思って、入団を決めました。

全日本ユース(U-18)フットサル大会での岡部選手

――フットサルをやっていて楽しい・嬉しいと感じることはどんなことですか。

岡部:やっぱり、自分が点を決めた時やチームが勝てた時は嬉しいです。
安西:常にゴールを狙えるところやセットプレーなど戦術の奥深さに魅力を感じますし、相手との瞬時の駆け引きが楽しいです。
:常に動きながら周りを認知して、瞬時に判断し、相手と駆け引きをしてアクションを起こすことが面白くて楽しいところです。まだまだ上手くなりたいし、もっと楽しみたい部分でもあります。

――フットサルをやっていて辛い・悔しいと感じるのはどんな時ですか?

岡部:自分の結果が出ない時やチームが負けた時です。
安西:技術ミスが判断ミスをした時やなかなか点が取れない時に悔しさを感じます。
:試合に負けた時は辛くて悔しいです。試合を通じていろいろな経験を積んでいます。

――他の二人のプレーを観て思うことをそれぞれ教えて下さい。

岡部:青はスピードや機動力があって、安西は対人や球際の強さがあると思います。
安西:青は個人で縦突破できる力があるし、運動量もあると思います。岡部はフットサルの動きが分かっているし、キープ力、シュート力があると思います。
:安西は対人が強い印象があります。岡部はいつもプレーが落ち着いていて、いろんなフットサルの動きも知っているので、見たり聞いたりして吸収していきたいです。

――自分の強みは何だと思いますか?

岡部:いろんなポジションでやってきたので、どのポジションでもプレー出来るところです。
安西:1対1の時などの粘り強い守備と、シュート、球際の強さです。
:自分はスピードに強みを持ってプレーしています。スピードをもっと活かせるように、ポジショニングや判断、駆け引きをしていきたいです。

――これから改善・向上させたい部分は?

岡部:試合の終盤まで走りきる体力を付けたいです。
安西:フットサルの基礎的な知識、技術を向上させたいです。自分の特長である1対1の守備では誰にも負けたくないです。
:フットサルの技術や戦術をもっと勉強して、しっかりと結果を残せるような選手になりたいです。

――岡部選手はU-20フットサル日本代表に選出され、 Fリーグデビューも果たしました。それぞれどのようなことを感じましたか?

岡部:U-20フットサル日本代表の活動は、自分にとって大きく成長することが出来て、海外での試合を経験できる貴重な場所でした。Fリーグは、たくさんの観客の前でプレーすることができて楽しかったですし、試合の中で、より成長できる場所だなと感じました。

――これまでの監督や先輩、仲間に言われて印象に残っている言葉、力になった言葉などがあれば教えて下さい。

岡部:いろいろな方に、とても可能性があると言っていただいた事が励みになりました。
安西:中学の時、サッカー部の顧問の先生に言われた「応援される選手になれ」という言葉が印象に残っています。ピッチの中でのプレーはもちろん、ピッチ外においても挨拶、準備、片付けなど、人として当たり前のことができ、周りの人が応援したくなるような選手になりなさいと言われました。

全日本ユース(U-18)フットサル大会での青選手

―― 今後の目標や夢を教えて下さい。

岡部:プロ選手になって、怪我をしないで長く選手として活躍すること。そして、ワールドカップで活躍することです。
安西:まずは関東リーグで活躍できるようになって、最終的にはFリーグで活躍したいです。体育教師になるという夢もあります。
:Fリーグで活躍できる選手になりたいです!

――話が逸れてしまいますが...安西選手と青選手に伺いたいのですが、香川県を離れ東京で生活してみて、楽しかった、来てよかったと思うことはありますか?逆に、東京生活で大変なことや香川を恋しく思う瞬間があれば教えて下さい。

安西:遊べる所が多くて、買いたい物がすぐ買えるところがいいなと思います。香川ではできない経験もできますし。でも、時々、海とか山とか川とか...田舎を感じたくなりますね。それと、香川のうどんが食べたくなります(笑)
大変なことは、料理・洗濯・掃除です。
:東京ではいろんな所にすぐ行けて楽しいです。電車がたくさんあって便利!来て良かったと思うのは、フットサル生活が自分の中でとても充実しているところです。大変なことは、一人暮らしです。練習をしてから洗濯や自炊などをしなければならいないので大変です。両親のありがたみをとても感じています。これからしっかり恩返しをしたいので、もっとフットサルを頑張ります。

――最後に、高校生のフットサル選手・サッカー選手に向けて、「今やっておいた方がいいこと」「進路選択」などについてアドバイスをお願いします。

岡部:常に練習からトップレベルの基準を意識してプレーすることが大事だと思います。進路については、時間をかけて自分に合ったチームを選択するのが良いと思います。
安西:怪我のない、少ない選手になるため、ケアや体作りを今のうちにした方が良いと思います。自分は、肩甲骨や股関節などの可動域を意識しています。そして、常に目標を持って、「どんな選手になりたいのか」「どうなりたいのか」を意識して、大学になっても辞めずに、高いレベルで競技を続けて欲しいです。

:人生は一度きりなので、チャンスがあればどんどんチャレンジして欲しいです。後悔しないように。

DATA

練習日:週5日(火・水・木・金、土日どちらか試合)※練習時間は20:30~22:30の場合が多いです

練習会場郷土の森総合体育館(府中市立総合体育館)ミズノフットサルプラザ味の素スタジアム府中スポーツガーデン東京工学院専門学校体育館など

試合関東フットサルリーグ2部(2017年度は年間11試合)、全日本フットサル選手権大会など

年齢(人数):18歳(1)/19歳(5)/20歳(5)/21歳(4)/22歳(2)/25歳(1)/28歳(1)/29歳(1)

※データは全て2017年9月19日時点のものです

2017年9月13日 | カテゴリー :

第4回全日本ユース(U-18)フットサル大会優勝『矢板中央高等学校』インタビュー

『第4回全日本ユース(U-18)フットサル大会』は、8月17日(木)~20日(日)、宮城県仙台市のゼビオアリーナ/カメイアリーナ(仙台市体育館)にて開催され、矢板中央高等学校(関東地域第1代表/栃木県)が決勝戦で新潟県立長岡向陵高等学校(北信越地域第2代表/新潟県)を3-1で下し、初出場にして高校生年代のフットサル日本一に輝いた。

今大会の矢板中央高校はサッカー部の2年生を中心としたチームで、フットサル経験者がほぼいない中、激戦区である関東を制し、全国への切符を手にした。
そして迎えた全国大会。1日目・2日目に行われた1次ラウンド(予選グループリーグ)では、日南学園に6-6の引き分け、北星学園にも4-3で辛勝するなど苦戦を強いられたが、進んだ決勝ラウンドでは持ち前のパワフルな攻撃力を遺憾なく発揮し、新潟県立長岡向陵高等学校と共に決勝の舞台に立った。
決勝戦では、矢板中央高校が序盤から仕掛けるも、長岡向陵高校の懸命な守りに阻まれ得点には至らず、両チームスコアレスの状態が続く。その均衡を破ったのは、ここまでの試合で16得点を挙げていた矢板中央、15番 大塚尋斗だった。大塚は前半終了間際、右サイドから技ありのトゥーキックで先制ゴールを決め、チームに勢いをもたらす。更に、後半30分に鮮烈なボレーシュートを決めると、その直後にもリバウンドを押し込みハットトリック。その後、長岡向陵が1点返すも、矢板中央は堅守で長岡向陵に追加点を許さず、見事、第4回大会の覇者となった。

大会公式サイト(結果・チーム紹介等)

優勝『矢板中央高等学校』=ゼビオアリーナ仙台

栃木県予選から関東大会、全国大会と、フットサルの試合を経験する毎に成長していく選手たちを見守り、信じ、優勝まで導いた君嶋渡紀子監督、フットサルのゴレイロ経験がないことを感じさせない果敢なセービングで、勝利に大きく貢献したGK 吉沢亮選手(No.1)、そして、全6試合で大会新記録となる19得点を挙げ、他チームからも「モンスター」「別次元」と評される程の力を見せつけた大塚尋斗選手(No.15)に大会を振り返っていただくと共に、今後の目標などを伺った。

君嶋 渡紀子監督

―優勝おめでとうございます!

ありがとうございます。県予選から関東、全国と、試合をやりながらフットサルを練習してきたようなかたちでしたので、まさかここまで来られるとは。子どもたちが本当によくやってくれました。

―まず初めに、矢板中央高校サッカー部が今回フットサル大会に参加した理由を教えていただけますでしょうか。

サッカー部には部員が160人いて、そのうちトップチームに入れない子が130人程度いるので、監督が「トップ以外の子にもチャンスを」ということで、栃木県予選に参加することにしました。当初は関東大会出場を目標にしていて、正直、全国大会までは考えていませんでした。

―当初目標にしていた関東大会では危なげなく勝利し、関東地域第1代表として今大会に出場することになったわけですが、この4日間を振り返っていかがですか?1次ラウンドも含め、印象に残っている試合、難しかった試合はありますか?

1次ラウンドの日南学園戦が一番辛かったです。(大会1日目の)1試合目(メッセ天下茶屋FC U-18戦・11:00キックオフ)が終わって2試合目(日南学園高校戦・19:00キックオフ)までかなり時間があったんですが、そういう経験もあまりなかったので、調整が上手くいかなかったですね。4番の稲見(3年・サッカー部キャプテン)だけは動いていましたが、他の主力の子どもたちは足が止まってしまっていたかなと思います。(結果:矢板中央 6-6 日南学園)
他には、同じく1次ラウンドの北星学園大学附属高校さんとの試合も辛かったです。北海道のチームは普段からインドアでプレーをしているということを聞いていたので足元が強いだろうと警戒していました。子どもたちには、負けたら(点数次第では)決勝ラウンドに行けない、引き分けか勝ちしかないよという話をしていました。子どもたちが持っているものを出せれば勝つ力は十分にあると思っていましたので、自分たちを信じようという話をして、結果、何とか勝つことができました。(矢板中央 4-3 北星学園附属)

―そして、進んだ準々決勝では柳学園に11-4で勝利。続く準決勝はフウガドールすみだファルコンズとの対戦となましたが、フットサルチーム特有のプレーに対しての戸惑いなどはありませんでしたか?

関東大会の時にロンドリーナさんとの対戦でパワープレーも経験していましたし、子どもたちが増子コーチ(今大会のために依頼したフットサルの外部コーチ)の指示をすぐに理解して正確に動いていたので対応できたかと思います。

―決勝戦は長岡向陵高校との対戦となりましたが、対戦されてみていかがでしたか?

上手かったですね。向陵さんは選手が7人しかいなかったですが、もし12人で来られていたら負けていたかもしれないと思います。7人だから疲れが出るかなと思っていたんですが、うちの脚の強いチームにずっと付いてきていたので驚きました。

―フットサル経験がほとんどないにも関わらず優勝することができた要因は何だと思われますか?

子どもたちは普段から、監督やスタッフの下、すごい走り込みをしていますし、大変な練習をこなしてきているので、フットサルに切り替えても問題がありませんでした。サッカー部のきつい練習についてきた子たちなので、技術的、体力的な心配は一切していなかったです。ただ、雰囲気に飲まれてしまうことだけが心配だったので、そこは気を付けてサポートするようにしました。
子どもたちが今回の経験をサッカーの方でも活かして、選手権予選に繋げていってくれるといいなと思っています。

1番 吉沢 亮選手(GK)・15番 大塚 尋斗選手(FP)

―優勝おめでとうございます!初出場でフットサル日本一になりましたが、どんな気持ちですか?

吉沢:嬉しいの一言です。
大塚:MVPも獲れたし、点もたくさん取れたので、とても嬉しいです。

―今大会の1次ラウンドから決勝ラウンドを通して、一番印象に残っている試合を教えて下さい。

吉沢:1次ラウンドの日南(学園高校)戦です。一番手こずって負けそうにもなったんですが、きつい中を何とか引き分けという形で乗り越えたことが今日に繋がったと思います。
大塚:自分も日南戦が一番きつかったです。(大会1日目の)2試合目ということもあって、みんな足も止まっていましたし守備も全然できていませんでしたが、何とか守って点を取って、とにかく負けないようにと全員で頑張った結果、引き分けで終わることができました。

―準決勝は、フットサルチームのフウガドールすみだファルコンズでした。前半から矢板中央が大きくリードする形となり、最終的には7-3で勝利しましたが、勝因はどんなところにあると思いますか?

吉沢:フウガドールはフットサルで全国でも上位のチームですし、フットサル独特の動きがあるのできつい試合になると思っていたんですが、全員でゴールを守って全員でゴールに決めに行くというかたちでやりました。みんなすごく気合いが入っていて、負けらないという気持ちが強かったので、いい試合ができたと思います。
大塚:まず、走り負けしなかったことと、シュートの本数も自分たちの方がだいぶ多くて決定機もしっかり決め切れたので、前半で5-0にすることができました。後半はきつい時間帯があったんですが、みんなで乗り越えて勝利することができました。

―決勝戦の相手は新潟県立長岡向陵高校。矢板中央の選手が12名なのに対して長岡向陵は7名ということで、試合前は、矢板中央がかなり優位と予想していましたが、実際にはあまり点が動かない展開となりました。試合を振り返ってみていかがですか?

吉沢:決勝という舞台で、緊張のために体が硬くなってしまったのと、相手も負けたくないという気持ちが強くて、最後まで気が抜けない試合いなりました。4日間の連戦で疲れがたまった状態で集中を維持するのが大変でしたが、勝ち切れて良かったです。
大塚:決勝戦はつらくなると予想はしていたんですが、その通りの展開になりました。前半は全然点が入らなくて、守備もみんな頑張ってはいたんですが、崩されてしまう場面もありました。でも、前半のうちに自分が1点取れたことで余裕が出て良かったと思います。後半は失点を少なくして攻撃にどんどん行こうとコーチから言われたので、そこはしっかり徹底して、守備から入って点を取れたので良かったです。

吉沢選手はこれまでフットサルのキーパー経験はなかったということですが、素晴らしいセーブでしたね。

吉沢:もともと1対1とか近場のセーブが得意な方なので、それをフットサルに活かすことが出来て良かったです。

―大塚選手は中学時代にも全日本ユース(U-15)フットサル大会の全国大会を経験し、U-18では全国大会優勝。更にMVPも獲得し、フットサル関係者の方々からも注目されているかと思います。フットサルも年代別でU-20の日本代表がありますが、挑戦してみたいという気持ちはありますか?

大塚:はい、チャンスがあれば是非行きたいと思います。

―今回フットサルの試合をしてみて、どんなところがサッカーと違うと感じましたか?

吉沢:サッカーとは少し違った球技で、切り替えのスポーツだと思いました。慣れない中、こういう大会に出られてとてもいい経験になりました。
大塚:フットサルは切り替えを速くして、サッカーよりもたくさん点が取れるところが楽しいと思いました。

―お二人はまだ2年生ということで、高校のサッカー部としての活動も続きますが、サッカーの方での目標を教えていただけますか。

吉沢:自分はサッカーの方ではまだ全然活躍できていないので、練習を積み重ねて、早くAチームで活躍できるように頑張りたいと思います。
大塚:冬、(全国高校サッカー)選手権に出て上位に行けるように頑張りたいです。

―最後に、今大会に参加しての感想をお願いします。

吉沢:素晴らしい会場で試合ができて、優勝という結果も残すことができて本当に良かったです。
大塚:こいういう舞台に立てたのは、スタッフや家族のおかげだと思います。本当に感謝しています。これからもサッカー、フットサルを続けて、またこういう舞台に立てるように頑張りたいと思います。

君嶋監督、吉沢選手、大塚選手、ありがとうございました!
矢板中央高等学校の皆さん、優勝おめでとうございます!!